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第1話

全てのはじまり
果南
っしゃ終わったー!
 私、上田果南。高校一年生。
 今日は中間テストの最終日。大っ嫌いな数学のテストがあったんだけど、何とか終わったよ。うん、いろんな意味で。
 とっとと帰り支度を終えて、私も帰ろう。なんせテスト期間、午前中で帰れるんだ。今日でテストも終わったし、思いっきり遊ばなきゃ!

*   *   *

 私が異変に気付いたのは、学校から出てしばらく歩いたころ。
果南
……?
 何だろう、気配を感じる。
 妙に思った私はあたりを見回し、振り向いて、
果南
 変な人を見つけてしまった。
 パーカーのフードを被って、眼鏡をかけて、電柱の陰から顔を出している人。
果南
(えっ何あれ、不審者?)
 そういえば最近、近所の小学校で不審者が目撃されたとかいう噂があったっけ。下の兄弟がいる友達がそう言ってたんだけど、まさか、あいつじゃないよね……?
果南
(い、いやでもほら、まだ不審者だと決まったわけじゃ……。人を見た目で判断するのは良くないって言うしね、うん)
 そうだ、よしんば不審者だとしても、私を狙っているわけじゃないかもしれない。

 そう思っていたけれど。
果南
(ついてきてるぅ……)
 ずっと歩いても、道を曲がっても、後ろを見るとフードの人がいる。
 これは完全アウトなやつですね!
果南
(どうしよう……。とにかく警察に……。まず大通りに出ないと)
 私はごく普通の女子高生。どこぞのアニメの女子高生のように武道を嗜んでいるわけではないから、こういう場面で撃退するとかは出来ない。ていうかこういう時って、腕に覚えがあっても立ち向かわない方がいいんだってね。
 ここから一番近い交番は、確か駅前だったはず。どのみち大通りに出ないといけない。人通りの多い所に出れば、ひょっとしたら撒けるかもしれない。
 もう一回ちらっと後ろを見たけど、やっぱりついてきている。私は駅前に向けて歩き出した。

*   *   *

 お昼時の駅前は人で賑わっている。うちの学校の制服もちらほら見かけるし、他校の制服も見かける。やっぱりどこの学校もこのくらいの時期がテスト期間なんだね。
 人ごみを抜けながら後ろを振り返ると、ひとまず不審者の姿は見えなくなっていた。
果南
(よかったぁ……)
 このまま交番に行って、おまわりさんに相談しよう。
 そう思っていたら。

 ドンッ

果南
きゃっ
??
あっ、すんません
 人にぶつかってしまった。
果南
ご、ごめんなさい、前見てなくって……
 謝ろうと顔を上げた私は、固まった。
 学ランに学生鞄。鞄から見て近くの商業高校の生徒だろう。あそこはヤンキーが多いって聞くけど、私が固まったのはそこじゃない。
 茶髪でふわっふわのくせ毛、まん丸のたれ目。背が高いから彫りが深いのがよく見える。彫りが深くてたれ目って意外とかわいらしい顔だと思う。芸能人みたいではないにしろ、一般人の中で言うならば結構カッコいいんじゃないだろうか。いやカッコいい。私はタイプだこういう顔。
??
ごめんなぁ。俺も前見てなかったよ
 そういう彼は、四人組で行動しているらしい。後ろで怖い顔の三人がこちらを覗き込んでいる。
 え、まさか、こんなかわいい顔してこの人ヤンキーなの?
果南
ええと……
??
お、あんたの制服、あの進学校の? すげーなぁ頭いいんだなぁ
果南
はあ……どうも
 何か褒められた。
 彼の後ろでお仲間がヤジを飛ばしている。「ナンパかよー」とか「困ってんだろー」とか言ってる。……えっ、これ私ナンパされてるの?
??
何だよ、そんなつもりじゃないってー
 彼が仲間に向かって何か言ってるけど、正直私はそれどころじゃなかった。
 これはひょっとしたら、使えるかもしれない。
果南
あ、あの! ちょっとお願いが……

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瑞浪レオナ
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