あなたside
なんとか砂浜に着いて砂浜に倒れ込む
スカジャンに雑なポニーテール
体育座りに体勢を整えると同時に
精神の疲労で意識が薄れていった
幻太郎side
駅から歩いてしばらくすると波の音が微かに聞こえる
懐かしい風景が蘇るあの子と一緒に
ぼうっと歩いているとふと砂浜に何かが見えた
スカジャンに雑なポニーテール
間違いないあの子だ…
恐る恐る近づくと彼女は寝息をたてていた
あなたside
うっすらと意識を取り戻す
しかし頭が痛くて動けない
ふとこちらに歩いてくる音がする
間違えないこの声はお兄ちゃんだ
会いたいって思ったら会えるんだ…
もしかして夢かもしれない
ゆっくりと後ろを振り返る
その時人格の呪縛から開放された…
涙が溢れて止まらない
幻太郎はそっと私の手を取った
2人は涙を浮かべながら夕日が映る砂浜をゆっくりと歩いた
END
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。