あれから優太と咲良は驚く程の速さで距離を縮めて行った。
優太と映画に行ったとか、
試合の応援に行った、とか
一緒に水族館に行ったとか……、
咲良の一緒に映画を見に行くんだけど何がいいかな、とか
今度咲良が試合応援に来てくれるから頑張るとか、
このストラップ咲良とお揃いなんだ、とか……
2人してスマホに付けてるんだから嫌でも分かっちゃうよ……。
それから暫くして2人は付き合うことになったらしい。
私は別の友だちづてに聞いた。
分かってた。
こうなることが。
あの時から全部。
最初から決まっていた。
君の隣で笑うのも、手を繋ぐのも、抱き合うのも、キスをするのも
君を幸せにするのも、、
全部私じゃないって
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!