第13話

直せる
89
2018/09/24 18:16
窓から聞こえる

鳥の声と

ピピっと携帯から鳴る

アラームの音
どうやらもう朝みたいだった
いつのまに家に着いたんだろ

パジャマだし

怪我も処置してる

一体私は昨日どうやってなに

したんだっけ
ぼーっとしながら

洗面台に行くと

ひどく自分の顔じゃない

顔だった

...うそ

なんかもうだるいし

今日休もっかな
"ごめん2人とも今日だるくて💦
休むね。お見舞い期待してるよ"
っとLINEをしといた

一応親は共働きで

私のことは無関心

でもこんな豪華な暮らしを味わえるのは

親に感謝だった
ーーーーーーーーーーーーーー
何時間経ったんだろう

気づけば布団で眠ってたみたい
ピーポーん
もしかして来たのかも!?

っと胸を膨らまし

ドアを開けるとだいすきなふたりが

いた
春花 (はるか)
春花 (はるか)
はぁー学校疲れた
真菜 (まな)
真菜 (まな)
今日のもときだるかったー
二人は口々にだるい

っと連呼

真希 (まき)
真希 (まき)
二人共わざわざありがと
真菜 (まな)
真菜 (まな)
当たり前でしょ親友なんだし
春花 (はるか)
春花 (はるか)
ってことで病人をお見舞いにいろいろ
春花 (はるか)
春花 (はるか)
買ってきました
買ってきた袋を私に

見せるかのように

私の前にゆらゆらと揺らしながら

見せてくる
真希 (まき)
真希 (まき)
ありがと...ゴホッゴホッ
真菜 (まな)
真菜 (まな)
あちゃーこれはダメだ薬は?
真希 (まき)
真希 (まき)
病人が買いに行けるわけないでしょ
真希 (まき)
真希 (まき)
ゴホッゴホッ
春花 (はるか)
春花 (はるか)
ごめん役立たずだった💦
真菜 (まな)
真菜 (まな)
持ってるかと思って持ってきてないー
春花 (はるか)
春花 (はるか)
ほんとごめん!
真希 (まき)
真希 (まき)
別にいいよ気にしないで
でもそんなこといいつつ

だるさは一方にひどくなるし

熱が高まった気がする
春花 (はるか)
春花 (はるか)
あーどうしよ
真菜 (まな)
真菜 (まな)
コンビニに行ったらあるかもよ?
焦りながら二人はどうしよ

どうしよって

大丈夫...って言いたいの

ごめん無理だった

喉の痛さがひどくて喋れない
ピーポーん

また鳴り響く

音。今度は誰だろ
春花 (はるか)
春花 (はるか)
私開けるね
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
春花 (はるか)
春花 (はるか)
はーい
もとき
もとき
ちーす!来たぜー
春花 (はるか)
春花 (はるか)
はぁーなんなの
もとき
もとき
色々心配なんだよ俺だって...
一階から聞こえる君の声

あんまり聞こえないや
春花 (はるか)
春花 (はるか)
ごめん💦もときが来ちゃいました
コクコクと頷くことにしか

私はできないみたい

ほんと役立たずは

私の方じゃない?
真菜 (まな)
真菜 (まな)
あっごめん💦ゆうまが早く帰ってきて
真菜 (まな)
真菜 (まな)
ってじゃっじゃあほんとごめんお大事に
真奈...どうしちゃったの

彼氏彼女だよ

その関係...

ゆうまくんと真奈羨ましいよ
私もそんな関係になりたかったな
春花 (はるか)
春花 (はるか)
あっちゃー合コンで見つけたいい男
春花 (はるか)
春花 (はるか)
にデートのお誘い
おそらくのその彼から

のお誘いLINEを

ほら!ほら!

っと見せつけて
春花 (はるか)
春花 (はるか)
お大事に
っと言って帰ってしまった

ねぇもうわかった

私たちを二人っきりにしたいんだって

もう!なにしてんのよあの2人
真希 (まき)
真希 (まき)
あの...さ?帰ってもらっていいよ
声が...でた

やっぱり好きな人と一緒にいると

魔法が使えるのかな?

恋ってすごいな
もとき
もとき
そっそっか...じゃあお大事に
すんなり帰っちゃうんだ

でもしょうがない

私が追い出したようなものだから
真希 (まき)
真希 (まき)
うんじゃあね...ゴホッゴホッ
ベットから降りれないから

手を軽く振って

もときから背を向ける

でもダルすぎて死にそうだから

もうだめ

私死ぬかも
ーーーーー1時間後ーーーーー
なに

一階から食器の音が聞こえる

誰かいるの?

両親?そんなはずない

二人は帰ってくるわけないのに
寝れば治る

寝ても治らないよ

薬すら飲んでないし

水分も食べ物も口に含んでないのに

治る人なんか免疫力すごいよ
真希 (まき)
真希 (まき)
真希 (まき)
真希 (まき)
なにしてんの?
一階に下りると

だいすきなもときがいた
もとき
もとき
あまりにも酷そうだし看病
"優しくしないで"

っと私の心の中に

何度も何度も現れてるのに

言葉にしないのは

もときがいるから素直に喜んでるんだ
真希 (まき)
真希 (まき)
別にいいよ...もときの親にも悪い
もとき
もとき
は?んなの関係ねぇーよ
もときの顔は一瞬こわばった

あっそっか

もとき...両親と上手くいってなかったっけ
真希 (まき)
真希 (まき)
ごめん
もとき
もとき
おかゆ...たべな
机に置かれたおかゆを

口に運ぶ

真希 (まき)
真希 (まき)
おいしい
素直に口から出た言葉を

純粋にもときは

喜んでた
もとき
もとき
っしゃ!
あっという間に完食
もとき
もとき
はい薬も
真希 (まき)
真希 (まき)
こんなの家にあった?
手渡された薬

家にあるものとしては

記憶にないのに
もとき
もとき
あー買ってきたんだよ
真希 (まき)
真希 (まき)
ごめん💦悪いから返すよ
もとき
もとき
別にいいよ
真希 (まき)
真希 (まき)
でっでも...ね?
もとき
もとき
じゃあさ俺が今一番聞きたいこと
もとき
もとき
聞いていい?
真希 (まき)
真希 (まき)
どうぞ...そんなのでいいなら
もとき
もとき
昨日のあの意味は?
真希 (まき)
真希 (まき)
あれは...秘密
もとき
もとき
教えろよ
真希 (まき)
真希 (まき)
教えて後悔しない?
コクっとうなずく君 

いいよ

今なら素直になれる

熱のおかげかな?

ありがとう...

勇気をくれたあなたに
真希 (まき)
真希 (まき)
好きって意味
顔を真っ赤にした

かわいいな

そうだいすき

かわいい

あいしてる

その言葉が今の君に当てはまってる

プリ小説オーディオドラマ