あれから二人とも大泣き
3時限目にちょうど数学の授業に
教室に入った
よかった...
数学の先生はおじさんだったから
怒られるずに済んだ...
でも
事故はつきもので
席替えをしていた
私の席は窓際の一番後ろ
そして隣の席がゆうまだったんだ
まきは廊下側のいちばん前
しかもまきの後ろがはるか。
どうしてこんなにも
私を幸せで
私を辛く
神様はさせようとするの?
聞きづらそうに
私に聞いてきた
愛おしい声
前に事故にあった時
スマホが跳ね返って
倒れていたゆうまに駆け寄り
立つことさえ
無理で道路に座った
でも...跳ね返ったスマホは私の
足元に来てまるで私に...って
だからこれはゆうまにいつか返そうと思ってた
なのに見たくなって...
みるとホーム画は私の食べてるシーンで
パスワードがかかっていた
ゆうまの誕生日とかゆうまの年齢とか
何回もやったけど無理だった
これでも精一杯なんだよ
私のもぐもぐシーンを
ホーム画にする愛おしい君と
関わらないは無理なんだよ。
君の声を聞かないように
窓の方に視線を向き
たまに黒板見る
ノートを書く
その工程の繰り返しだった
ただの修羅場だ...
ヒソヒソと話す声
少年B 「えっまじで?」
少女Y 「引くわー」
少年C 「記憶失ったのを見計らったんだな」
少女M 「えー無理なんだけだど」
少女C 「最低がすることだね」
少女A 「人の気持ち考えろ!」
ヒソヒソと話してるつもりが
すべての内容は
すべて聞こえてる...
どうして今そこで
気づくの?
私はもうあなたをあなたを
忘れようと必死だったのに...
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。