あなた『お邪魔します』
丈一郎『どうぞ』
私はすぐに会社を出た。
“行かんといてやぁ”
と言う西畑大吾を置いて。
丈一郎『はい』
あなた『ありがと』
丈は正座をした私に缶のビールを渡してきた。
丈の部屋はしっかりと整頓されていて綺麗。
流石私の好きになった人。
丈一郎『最近さ』
あなた『うん』
丈一郎『…冷め期?みたいな感じなんよな』
冷め期
そう聞いた瞬間
私の心は舞い上がった。
あなた『…どうして?』
丈一郎『なんか…うん』
あなた『…好きな人でも出来たの?』
丈一郎『…』
すると丈は私のことをちらっと見た。
そしてビールをガブッと飲む。
丈一郎『まぁ、気になる女ができた』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。