第29話

助けなきゃ
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2021/01/09 03:35
麗日 「でね…飯田くんとデク君がね……」


芦戸 「まじ?!笑」





あれから皆で話しながら帰っていると、


住民A 「火事だぁぁぁ!」


プロヒ 「皆さん離れて!今消火中です!」




前も雄英に入る前にこんな火事があったな……




麗日 「火事ひどくない?!」


芦戸 「どうする?」


八百万 「私達も参戦したいところですが…」



切島 「おーい!女子達!大丈夫か?!」


後ろから切島くん達が走ってくる。

かっちゃんも。



上鳴 「プロヒーロー達の邪魔になるしな…」




だめだ……私は行ってはいけない………。


プロヒーローでもない私がする意味なんてない………。


それでも、助けを求めてる人達を放っておけるわけがない!!






助けなきゃ…!!!




麗日 「あなたちゃん?!」


私は気が付くと走っていた。

皆が居る前では個性は使えないから少し人目の少ないところに。





爆豪side

いきなりあなたが走り出した。

火事が起きている方ではなく反対側に。


芦戸 「追いかけy 」


爆豪 「俺がいく。お前らはそこにいろ。」


切島 「ちょ、爆豪?!?!」


俺は、あなたが走った方に走った。








あなたside


あなた 「ハァハァハァ…」

ここだったら誰にも見られない。

家事のマンションは見えるから個性は使える。






……雨よ、降って下さい、雨よ雨よ…………!






私は心でそう唱え、両手を上に掲げた。


少しすると、雨が降ってきた。

声が聞こえる……………………


住民A 「雨が降ってマシにはなってるけど…!
まだだめだ! 火が消えない!!」


え……嘘でしょ……………?!?!

いつもだったら一回で消えるのに……

なんで………………?!?!




プロヒ 「駄目だ! 一旦下がって!!」


ヒーローも苦戦してる……………。


個性………もう一回使う?

でも使ったら倒れるかも…。

今でもしんどいのに………。


今ここで倒れたら周りは誰もいないから気づいてもらえない。












"あなた、貴方はとても心の強くて優しい女の子よ。"



"お父さん達の自慢の娘だ。"




"ヒーローは助けを求めてる人を放ってはいけないのよ。皆を笑顔にするの。分かった?あなた "








あなた 「!!お父さん……お母さん!」


そうだ。助けなきゃ!! 自分のことは良い‼

皆が助かれば!!それで………!!










私は胸に手を当てる。







雨よ……降ってください…………!

私は別にもう良いから!

最大限の力を………!!







そして、手を上に掲げた。

自分でも分かる。

さっきよりも凄い力がみなぎってる感覚がする。


あぁ………。

お父さんとお母さんも力を貸してくれたのかな……………………。

ありがとう………………。








そこで私の記憶は途絶えた。

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