第30話

お前………
13,726
2021/01/09 03:37
爆豪side


あいつどこ行った……………。

ここらへんに走って行ったのにな……

俺がそう考えて走っていると、視界の片隅にあなたが見えた。

俺は止まり壁からちらっとあいつを見ると両手を上に掲げ始めた。


何してんだ、あいつ…………


すると、ポツンと俺の顔に水がかかった。


だんだんそれは強くなってくる。

雨か………………………


ん?待てよ。


あいつの個性は水を自由に操れる。

とすると、まさかあいつが…雨を操ったのか?






住民A 「雨が降ってマシにはなってるけど…!
まだだめだ!火が消えない!!」


マンションがある方を見てみると、さっきより火の勢いはマシにはなってるがまだ燃えてる。


プロヒ 「駄目だ!一旦下がって!!」


ヒーロー達もさっきよりも後ろに下がって消火活動を続けている。





あなたは俯いている。

俺が話しかけようと足を出した瞬間、パッと何か思いついたように顔をあげた。





あなた 「!!お父さん……お母さん!」


爆豪 「!!」


親の事を考えてたのか。ここは俺の踏む領域じゃねぇな……………。


あなたは胸に手を当て、また手を上に掲げた。


マンションの方を見ると


爆豪 「!!嘘だろ…」


そこだけ雨が強い。

ここはさっきと同じくらいなのにマンションの部分だけ雨が強くなっていた。



住民A 「消えたぞ!火が消えた!」


プロヒ 「今すぐ中の住民を助けろ!」





あぁ。 あいつは…………あなたはすげぇよ。


俺ならあんな事出来ねぇ。











バタッ







音がした方を見ると、あなたが倒れていた。

俺は、あなたに歩み寄り、頬を触る。



爆豪 「頑張ったな………。お疲れ。」



俺は、あなたを背中に乗せあいつらの元に戻った。
















???side



??「やはり、あいつが…あなたが個性使って消していたんだな。」


?? 「はい。そのようですね。」


?? 「あの制服は雄英だな…………。明日が楽しみだ。 帰るぞ…










黒霧。」








黒霧 「はい。 死柄木弔。」

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