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第1話

朝の事件
34,947
2021/01/08 23:54
あなた「行ってきます…って、一人なのに何言ってんだろ……。」


私は、誰も居ない家にそう言って、鍵を閉める。





いつもと変わらない朝…………




なのに、私は何故か、嫌な予感しかしなかった……





街を歩いていると、


あなた「ん?何か焦げ臭い‥‥」



煙の臭いがした。



まさか…………………………




住民A 「火、火事だーーーーー!!!」





私の予想は当たっていた。



あなた「え、火事!?行かなきゃ……!」


私の足は、動いていた。



燃えている家の方に。


通行人 「君!そっちに行っちゃ危ないぞ!」



それを見ていたのか、通行人の人が止めに入る。


私だってそれぐらい分かってる。

これが、どれだけ危険なことか。



でも………………。


でも、ここで助けなきゃ嫌な予感が本当のものになってしまう。


……だからっ!!


あなた 「…ッ助けに行くの!!!」




私は、燃えている家が見える、人気のない場所に走った。




あなた 「何これ‥‥ひどすぎる。」




近くに行って、被害の大きさが目に見えてわかった。


焼失面積が広すぎる。







消せるかな…………………。



子ども 「助けてーーー!怖いよっ………!」


家の中には、子供が取り残されている。





待っててね………。


今、お姉ちゃんが助けてあげるから‥‥。





個性を使う…………。





私は空に両手を掲げた。

………雨よ、降って下さい…。



あの子を助けてあげて…お願い、雨よ雨よ…!




そして、心で唱えた。




私の頬に水が落ちる。


その勢いは激しくなり。





空から雨が降ってきた。


住民A 「おい!雨が降ってきて、火が弱くなってきてるぞ!」


家の方を見ると、火事がおさまっていた。


あなた「良かった‥‥‥」





そこからの事は、あまり覚えていない‥‥。









この後あんな事が起こるなんて思いもしなかった。

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