第103話

番外編【夏休みの一日 後編】
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2020/10/20 12:04
「おい、どこ行くんだ?」


私は、後ろから聞こえた声に立ち止まる。



ずっと探してた ・ ・ ・ ・人の声に 。




あの時に、上着を貸してもらってから一回もかっちゃんを見てなかった。

だから海辺から探してた。


かっちゃんと居たかったから。




あなた 「気分転換に向こうまで散歩しようと思ってて…!」


私は振り返ってかっちゃんの質問に応える。


爆豪 「海入らんのか。」

あなた 「私、泳ぐの苦手だし、それに………。」



私は言葉を詰まらせる。

かっちゃんは私を見て首を傾げる。





それに ─────────




あなた 「…かっちゃん、探してたから。」


聞こえるか聞こえないかぐらいの声でぼそっと呟く。


爆豪 「ッ…!……可愛すぎだろ馬鹿…行くぞ。」


何か今、言ってたような………?

かっちゃんは、私に手を差し出す。



あなた 「…………?」

爆豪 「散歩、するんだろ。」

あなた 「あ……うんっ…!!」


私は、かっちゃんの手を握る。

かっちゃんは、私の手を握り返すと歩き出した。








あれから特に話す事もなく、私達は海を見ながら歩き続ける。


何か話さなければ。


あなた 「ね、ねぇ、かっちゃん?」

爆豪 「…どした。」


かっちゃんを呼んだは良いものの、話題が咄嗟に思いつかない。

急いで話題を考える。

その時、ふと聞きたかった事を思い出す。





あなた 「……水着さ…可愛くなかった…?」

爆豪 「……………は?」


透ちゃんは、あんなふうに励ましてくれたけど…。

本当に似合ってなくて、見たくなくて、、

上着を貸してくれたのかもしれない。





あなた 「そんなに…似合ってなかったかなァ…。」


あの時の事を思い出すだけで胸が痛くなる。

貸してもらった上着の裾を握りしめ、砂を見つめながら、かっちゃんに聞いてみる。











かっちゃんは何も言わない。



その時、額に物凄い痛みが走る。


あなた 「ッ〜〜痛っ!!」


私はその痛みに思わず額を抑えかっちゃんを見る。


爆豪 「んな訳あるか。馬鹿。」


かっちゃんはじっと私を見ながら言ったかと思うと、恥ずかしそうに目を逸らす。


爆豪 「……可愛過ぎんだわ。俺の前以外で水着、絶対着るな。」


あなた 「ぇ…………?!」


熱い熱い、全身が熱くなる。

かっちゃん、そう思ってくれてたの…?!!




あなた 「なら、そう言ってよっ!てっきり、似合ってなくて言われたのかと思って、凄い落ち込んだんだからっ!!」

爆豪 「は?!そんなん言える訳ねぇだろ?!あいつらの前で言ったら冷やかされるに決まっとるだろ!?」

あなた 「そうだけど!!かっちゃんの馬鹿!」

爆豪 「お前が馬鹿だわ!階段、踏み外すとかあり得ねぇ。」

あなた 「あ、あれは…んっと……えっと…。」

爆豪 「はっ、ほらドジ。馬鹿。」

あなた 「ドジじゃない!馬鹿じゃない!」



言い合いになり、キッとお互い睨む。


でも、直ぐにそんなのどうでもよくなって、2人で微笑み合う。



爆豪 「海、入んぞ。」

あなた 「…え?私、泳げないってさっき言ったよね…?」

爆豪 「別に泳がなくても良いだろ。」

あなた 「確かに………あ、でも水着…。」


俺以外の所で水着絶対着るなって言ってたのを思い出す。

今は二人だけど、周りに皆いると駄目なのかな…。



爆豪 「…周り見てみろ。」


私はかっちゃんに言われた通り、周りを見渡してみる。


あなた 「…?!!!」


皆が凄い遠くに見える。


近くには………かっちゃんだけ。




爆豪 「長い時間散歩した理由、やっと分かったか。」

あなた 「…………はい。」



着ていた上着を脱いで、水着になる。


かっちゃんはというと先に海に入っていた。



爆豪 「冷てぇ。」


そして私を見ると、顔を真っ赤にさせ腕を広げた。


あ、これは…良く少女漫画である


" 俺の胸に飛び込んで来い " なのでしょうか。


そんなのしていいんですか?!


あなた 「では、甘えさせてもらいます…。」


私は、助走をつけ思いっきり腕を広げているかっちゃん向かって走り出す。



爆豪 「は!?体育祭の時より速くねぇか!?って、ちげぇ!何で走ってくるんだァ?!」


そんな事を言ってるのも気にせず、私は走り続け勢い良くかっちゃんの胸にダイブ。


私達の周りで、水しぶきがあがる。


あなた 「私、走るの速くなってた?!」

爆豪 「クソ速かった。まさか走って来るとは思ってなかったわ。」

あなた 「そ、それは申し訳ございません。」









私達は、見つめ合う。

凄い近距離。


かっちゃんの顔、整いすぎでしょ……。

こんなイケメンさんが私の彼氏なんて………。









" ずっと一緒に居ようね 。大好きだよ 。 "

















俺達は見つめ合う。

近すぎだろってぐらい。



こんな可愛い奴、俺の彼女で良いのか。

水着姿も、さっきの飛び込みも、全部が。














" 絶対離さねぇ 。 ずっと俺の隣に居ろ 。"

























私達の夏が、終わろうとしている。















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作者
作者
終わりましたぁぁぁぁあ!

あ、作者です〜✨


最後の私達の夏が終わろうとしている。に一言。

もう終わってるんだよそれが!!


本当に申し訳ございませんでした💦💦

やっとのやっとこさ、終わりました😫

二人のラブラブが見れてよかった🥰


本編に入ると、今の所はラブラブ
書けないので…
早くあなたちゃんの病み期を終了させる。
目標にがんばります🔥👍

もうすぐ作者、勉強で更新できないと
思いますが💦


番外編、長い間有難うございました!!

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