第125話

察しの良いかっちゃん
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2021/04/03 02:29
芦戸 「あ!来た来た!!2人とも~!」



渚と下に行くと、もう皆は共同ルームに居た。


私は勿論、三奈ちゃん達のもとに行く。


渚は、切島くんの膝の上に座る。




切島 「お、渚!今日は甘えんぼさんか!」


渚 「そんなんじゃないよ~!」


蛙吹 「可愛いわね、渚ちゃん。」


渚 「もう梅雨ちゃん!僕は、可愛くない~!」



渚、切島くん、梅雨ちゃんの絡みに雰囲気が和む。



私は、つい笑ってしまう。









すると、頭に激痛が走る。



あなた 「ッ……………。」



あー、もう限界なのかも…。


目眩までしてきた。




あなた 「…眠たくなってきたから部屋戻るね!」


麗日 「うん!おやすみ!明日話そ!」


切島 「じゃあな!!」


渚 「お姉ちゃん、僕はまだ下いるね!」


あなた 「うん、分かった…!皆、話せなくてごめん…!」



私はソファから立ち上がる。




そこで、かっちゃんと目が合う。




爆豪 「…………………。」




私はかっちゃんに笑顔を向けるとエレベーターに向かった。

















グラッ








向かっている途中で、また目眩が襲う。




歩くのが不可能になり、近くの壁にもたれかかる。



あなた 「……見られてないかな…。」




この状況を見られてたら終わりだけど。



誰も「大丈夫!?」って言ってこないという事は見ていないって事だろう。



だけど、一応。


私は後ろを見て、確認する。


















かっちゃんとばっちり目が合った。










見られてました。







私は何事も無かったかのように、再びエレベーターに向かう。




かっちゃんに見られてた、ばっちり。


あ、でもふらついた所は見られてないかも。


うん、そうである事を信じよう。







それより、さっきよりも頭痛が酷くなってる。


こんなに痛くなったの初めてだ。



何かで頭を殴られているみたいな感覚。







エレベーターのドアが開きボタンを押す。





そこで急に脚に力が入らなくなり、座り込む。



全てが二重に見える。




扉は自動的に閉まり始める。



私は安心して目を閉じた。






あなた「 …………しんどい。









爆豪 「やっぱりな。」









………………え?




顔を上げると、閉まったはずの扉が開いていて、かっちゃんが此方を見つめていた。

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