第134話

最初で最後のヒーロー活動
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2021/07/27 12:12

「私が連合に入るからかっちゃんには手出さないで。」






後先考えずに言ってしまった。










林間合宿が始まるまでには、私は敵連合に行かなければならない。




林間合宿まであと2週間。













それまでに覚悟を決めて、







ヒーローになる夢を諦めて、







皆と、かっちゃんと、渚と別れて








皆の敵にならないといけない。










あなた 「皆と離れるなんて、嫌だなぁッッ。」




私の独言は大きい空に吸われていった。









決まったからには仕方がない。






覚悟を決めないと。










これは、かっちゃんを守る為なんだ。








私は貴方のヒーローになるんだ。















貴方を守るための " 最初で最後のヒーロー活動 " を
しないと。









目に溜まっていた涙を拭いて、深呼吸をする。










残りの2週間、思いっきり楽しもう。





悔いない雄英高校生活を送ろう。










あなた 「よしっ!!!!!」





私は、寮へと足を運んだ。









麗日 「あなたちゃん!!どこ行っとったん!?」


上鳴 「帰って来たら居なくなってて焦ったぜ!??」





寮に帰ると、何故か皆が帰ってきていた。





あれ?まだ14時過ぎだよ???


あなた 「私はちょっと気分転換に外に!皆早くない?どうしたの??」



葉隠 「なんか今日は早く帰れる日だった!やったぁ!」


あなた 「あ、そうなんだ!良かったね!」


葉隠 「うんうん!!」






共同スペースでは、お茶子ちゃんや切島くん達がソファでゆったりくつろいでいた。



その中には勿論、かっちゃんもいた。





私は、色々準備を済ませてからお茶子ちゃんの隣に座る。





上鳴 「あ!!あなたちゃんこれ見てくんね!?見せるの忘れてた!」


あなた 「なになに??」




上鳴くんが私の所に来て、携帯の画面を見せる。











あなた 「ははっ!!!な、何これ!!!」


上鳴 「やべぇだろ!?これ!!!」




そこには、髪を8:2分けにされているかっちゃんが映っていた。



あなた 「これ、本当にかっちゃん!?え、え!?面白すぎるっ。」





" かっちゃん " という言葉に私の前に座っていた人物が反応する。




まあ一人しかいないよね。






爆豪 「アホ面、お前何見せたんだァ!?ア゙?」
上鳴 「何も見せてねぇよ~??」


爆豪 「見せてただろが!見せろや!!!!」


上鳴 「何も見せてないよな?あなたちゃん!」



あなた 「ふふっ、うんッ!私は、何もふふふっ!!」



爆豪 「お前まで乗んじゃねェよ!!見せろやオラァァ!!」




そう言って、かっちゃんが上鳴くんを爆発させようとする。((



私は、その光景を見てまた笑ってしまう。






麗日 「平和やねぇ。」












ああ、なんて楽しいんだろう。





こうして皆と居れるのもあと2週間しかないんだと考えたら、とても寂しくなる。











だめ、そんな事考えたらまた泣いちゃう。






先の事は考えずに、今のこの瞬間を楽しもう。














私は再び上鳴くんに写真を見せてもらい、








不安な気持ちを吹き飛ばそうと笑うのだった。

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