あなた 「はぁ…………疲れた………。」
皆と別れたあと、私は見たいものも見つからず只々ショッピングモールを歩いていた。
そして、今はベンチに座って一休みしている。
後ろには大きい木が植えられており、生きてるって感じがする。
この木はショッピングモールの象徴みたいだ。
オールマイトみたいに。
子供 「うわぁ!この木でかーい!すごーい!」
小さい子供が目を輝かせて木を見てる。
私もいつか…………………
こんな風に誰かを笑顔に出来るヒーローに………
?? 「おぉ、雄英の人だぁ………!前の体育祭見たよ見たよ…!雨降らしてた人だよね?」
私が後ろの木を見ていると、誰かに声をかけられる。
雨降らしてた人って事は、私だよね?
あなた 「はい…!そうです…見て下さってたんです…ね……、、?!」
声をかけてくれた人を見ようと振りかえった瞬間、私は怖さのあまり声も出せなかった。
体の震えを止める事も出来なかった。
死柄木 「勿論だよ、見るに決まってるだろあなた。」
今、私の目の前に敵がいる。
USJ襲撃事件の時にいた、手だらけの人
────死柄木弔が。
死柄木は、にやりと笑うと私の隣に座ってくる。
あなた 「な、何しに来たんですか…。」
死柄木 「何って、あなたと話がしたくて来たんだよ。結構苦労したんだからな。」
怖い怖い怖い。
怖くてまだ手が震えてる。
なんて?私と話がしたくて来たの…?ここに?
私は今、一人だ。
助けを求める事は出来るけど、そんな事したら絶対に周りの人達が被害に遭う。
私が何とかしなくちゃ。
あなた 「その話って何ですか…?」
死柄木 「早速本題か。悪くないな。」
死柄木は、私の方を見て思ってもなかったことを言う。
“ お前の本当の姿知りたいか? ”
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。