第72話

島崎渚
8,223
2019/10/22 07:05
相澤 「おい、ここは入っちゃだめな所だ。お母さんはどこだ?」

?? 「お母さん、いません…」






門の少し入った所で先生と男の子が話していた。


爆豪 「なんだ、あいつ。」

あなた 「…………………」

爆豪 「………あなた?」

あなた 「え?…あ、何もないよ。」


爆豪 「…………………………そうか。」




なんか、あの子知ってる………………

でも結構昔な気がするから誰かは…………




そう考えてると、男の子がこっちを見て顔を明るくした。


?? 「お姉ちゃん!!」





お姉ちゃん??

私とかっちゃんはふたりで後ろを見る。


でも、後ろには誰もいない。






じゃあ、あの男の子は誰を見て…………








相澤 「おい、学校は立入禁止だ。今すぐ出ていけ。」


そんな先生の言葉も無視して、

男の子はこっちに走ってくる。








?? 「あなたお姉ちゃん!!」




え、私?!





でも、呼ばれた瞬間昔の記憶が蘇る。












あなた 「……………なぎさ…?」






渚 「お姉ちゃん!!」




男の子は、私の目の前に来る。





あなた 「…渚…………なの?」

渚 「そうだよ!!」




今、私の前には私の弟 ──────島崎渚がいる。


会うのは本当に久しぶり。

11年ぶりぐらいかな…………




あなた 「元気でよかった…………!」

渚 「お姉ちゃんこそ!!」





相澤 「島崎、こいつは………」



先生が、私達を見て驚いた顔して聞いてくる。





あなた 「あ、すみません……私の弟です。」

爆豪「は、弟?!お前、いたんかよ。」


あ、そっか。かっちゃんにも言ってなかったか。





あなた 「う、うん……ちっちゃい頃に別々に暮らしてたんだけど………」


相澤 「いきなり、門の前で叫ぶから何事かと思った。」

あなた 「そ、そうなんですか?!ちょ、渚謝って!」

渚 「す、すみません………」



渚は、ペコっと頭を下げる。


相澤 「はぁ、、まあ部外者じゃないから良い。」


渚「ありがとうございます!」



よかったよかった…………………

そう思ったけど、一つ気になる事が、




あなた 「ねぇ、渚? なんで私の場所分かったの?」
渚 「え、テレビで体育祭やってたでしょ?それでお姉ちゃん見たんだもん、」


あ、、単純……………



あなた 「そっか、テレビ放送されてたんだった………」



渚 「あ、それでね話変わるけど僕ね、おじいちゃんと一緒にいるんだけど今、病院にいるの。」

あなた 「病院………?!どうして!」



嘘でしょ?またおばあちゃんみたいになっちゃうの……?おじいちゃんまで。

あんなに元気だったのに。




渚 「ちょっと、体調悪いから入院してるの。それで、お姉ちゃんに来てもらおうと思って。」

あなた 「早く言ってよ!!行こ!!」

渚 「あ、でも、このお兄ちゃんと帰るんじゃないの?」


渚が指差した方には、かっちゃんがいた。


爆豪 「俺も行く。お前のじいちゃんにはお世話になってたから。」

あなた 「わ、わかった。」



渚 「じゃあ、行こ!あ、先生??さようなら!」

相澤 「おう。気をつけて。」




あ、すっごい先生の存在を忘れてた。






あなた 「先生、さようなら!」









私達は、おじいちゃんのいる病院へと向かった。

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