第46話

暴走
11,111
2019/07/20 04:39
あなた 「ふぁ〜。おはよぉ〜。」

私はあくびをしながら共同ルームに下りる。

今日は休日だから、学校も休み。



麗日 「あ!あなたちゃん、おはよう!」

芦戸 「今、皆で朝ごはん食べてるけどあなたちゃんも食べる??」

あなた 「あぁ………ううん、大丈夫。ちょっと用事があるから。出かけてくるね。」


葉隠 「どこどこ?!?!」



透ちゃんがめっちゃ聞いてくるけど教えられないな。教えたら来ちゃうかもだし。





あなた 「んー、、ないしょ!」

葉隠 「えーーー! まぁいいよ!行ってらっしゃい!!」

耳郎 「気をつけてね!」

あなた 「うん!行ってきます!」




そう言って、私は寮を出た。







あなた 「えっと…このバス停で降りたから、徒歩1分……………………あった!!!」





私が来たのは、市営多古場海浜公園。
懐かしいなぁ…………………。





ここで、私とデクくんとかっちゃんの3人でよく遊んでたっけ…。

あ、あとまた別で違う男の子とも遊んだ気がする…………………………。誰かはさすがにだいぶ前のことだから覚えてないけど。






私がここに来た理由。

それは、個性の練習をする為。
前の個性把握テストの時に自分の個性の弱さが目に見えて分かった。

それに比べてみんなはとても強かった。

私も強くならないと…………………………。








てことで、ここの公園に来ました。
ここは、あまり人も来ないし静かだから集中できる。練習にはもってこいの場所。




早速、私は個性を使う練習を始めた。


まずは………………………

私は手を前に出す。そして、水を感じながら上にあげる。

そうすると、水が私の手に引っ張られるようにして動く。
そのまま上に噴射する。


あなた 「はぁ……やっぱり、水は気持ちいい!!」




私は靴を脱いでチャプチャプと海の中に入っていく。


両手で水をすくい、息を吹きかける。
普通なら、すぐ下にバシャンと落ちるが私の
場合違ってくる。

キラキラと水が輝き、結晶のようになる。





綺麗だな……………………。








次は、攻撃する時の使い方……



私は、思いっきり海の水を手の方に引っ張り、
そのまま前に押し出した。
すると、水が凄い水圧で前にかかる。













そのせいで、波の調子が狂ってしまった事も気づかず…………私は個性の発動を続けた。







お父さん………お母さんのように強くなる……………………!!!









そう思った瞬間、私の個性は暴走してしまった。



しまった!! と思ってももう遅かった。







さっき結晶のように綺麗だった水しぶきも今は違う。 私に襲いかかるように見えてきた。



どんどん波も激しくなってくる。

雨も振り始め、周りは嵐になっていた。







あなた 「誰か………………!!!」




助けを求めても、元々周りに人は全くいない。





助けて………………………お願い………………

私の意識が朦朧とする中考えた人………………

















あなた 「………か………ん…!!!」




















私はそのまま波にのみこまれてしまった。



プリ小説オーディオドラマ