第2話

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2019/08/13 14:01
長い…とても、長い………。
学年集会が始まって、30分が経過しようとしてる。わたしたちはその間ずーっと座りっぱなし。
先生
続いて、学年主任のおはなしです。
これまた長そうな……。
眠いし、退屈だし、おしり痛いし。
とても菜々子としゃべれそうな雰囲気でないし、とにかく眠い…。



────────
上嶋 菜々子(かみしま ななこ)
上嶋 菜々子(かみしま ななこ)
ひかり、起きろー!
宍戸 星(ししど ひかり)
宍戸 星(ししど ひかり)
……んー……もうちょ………
…はっ!!
ヤバい寝てた。
おそらく、学年主任の話の途中から……。

って、これ今どーゆー状況?
学年集会、終わったわけではなさそうだけど、さっきよりも全然空気が軽いってゆーか、アイドルのライブとか握手会とかに似た空気。とくに、女子。なんかとても落ち着きない。

菜々子も………。
上嶋 菜々子(かみしま ななこ)
上嶋 菜々子(かみしま ななこ)
え!イケメン!!
なんで恋愛禁止なの〜?!?
宍戸 星(ししど ひかり)
宍戸 星(ししど ひかり)
ねえ菜々子、みんな何に騒いでるの?
上嶋 菜々子(かみしま ななこ)
上嶋 菜々子(かみしま ななこ)
見て!
あのカッコいい先輩!!
菜々子が指差した方向には、いかにも偉そうな先輩が、分厚いファイルを片手に立っていた。
というのも、今から生徒会による、校則についての説明があるそうで。

それで主に女子たちが、カッコいいと騒いでいるあの先輩が、生徒会長様で、これからお話しされるということ。
宍戸 星(ししど ひかり)
宍戸 星(ししど ひかり)
えー…そんな騒ぐほどか?
ちょっと距離があるから、顔とかよくわからないんだけど…、会長さんがマイクを受け取り、こちらへ向かって歩き出すと、女子たちの声は、さらに大きくなった。

わたしは、ただそっと耳に手を当て、女子たちの声がおさまるのを待つしかなかった。

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