長い…とても、長い………。
学年集会が始まって、30分が経過しようとしてる。わたしたちはその間ずーっと座りっぱなし。
これまた長そうな……。
眠いし、退屈だし、おしり痛いし。
とても菜々子としゃべれそうな雰囲気でないし、とにかく眠い…。
────────
ヤバい寝てた。
おそらく、学年主任の話の途中から……。
って、これ今どーゆー状況?
学年集会、終わったわけではなさそうだけど、さっきよりも全然空気が軽いってゆーか、アイドルのライブとか握手会とかに似た空気。とくに、女子。なんかとても落ち着きない。
菜々子も………。
菜々子が指差した方向には、いかにも偉そうな先輩が、分厚いファイルを片手に立っていた。
というのも、今から生徒会による、校則についての説明があるそうで。
それで主に女子たちが、カッコいいと騒いでいるあの先輩が、生徒会長様で、これからお話しされるということ。
ちょっと距離があるから、顔とかよくわからないんだけど…、会長さんがマイクを受け取り、こちらへ向かって歩き出すと、女子たちの声は、さらに大きくなった。
わたしは、ただそっと耳に手を当て、女子たちの声がおさまるのを待つしかなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。