第47話

☀️ 結構長いです。
1,219
2021/08/22 13:32

最初は何を言っているのか分からなかった。


離れる?何に?私と?
you
you
  ...どういう...事  
ロンジュン
ロンジュン
  あいつ。夢があるんだ  

「夢」

その言葉。私は思い出した。最後の夏2人でのデート。そんなような話をしていた。
you
you
  夢があるだけで離れなくちゃいけないの? 
ロンジュン
ロンジュン
  うん。
you
you
  なんでよ  
ロンジュン
ロンジュン
  ...歌手が夢なんだって 
you
you
  え...  

歌手。私には程遠い存在。

でも分かる。ヘチャンは歌が上手いしダンスもできる。
ロンジュン
ロンジュン
  事務所からスカウトされたんだって  
you
you
  でも!離れなくたってっ...  
ロンジュン
ロンジュン
  あなた。馬鹿言うな。 
you
you
  ......え  
ロンジュン
ロンジュン
  歌手が夢なんだぞ。宿舎生活。
ロンジュン
ロンジュン
  辛い練習生生活。
ロンジュン
ロンジュン
  恋なんて出来ないんだよ  
 確かにそうだ。歌手なんて本当にひと握りしか掴めない夢。

そんな凄い夢を追いかけるのに恋なんてできない

でも私は無理だった。
you
you
  なんでよ... 
ロンジュン
ロンジュン
  俺に、皆に話してきた時言ってた。
ロンジュン
ロンジュン
  あなたを置いていくのはやだって。 
ロンジュン
ロンジュン
  でも夢を諦めるのも嫌だって  
you
you
  もう。みんな知ってるの? 
ロンジュン
ロンジュン
  うん。皆  
you
you
  なんで私に言ってくれなかったの  
ロンジュン
ロンジュン
  傷つけなくないからって  
you
you
  ...なによそれ。
ロンジュン
ロンジュン
  秘密にしてって言われた。けど  
ロンジュン
ロンジュン
  それじゃダメだと思ってあなたに伝えた


ヘチャンの夢を応援しないと。

頑張れって言わないと。そう言い聞かせているのに私は止まらない。
you
you
  なんでよ...  
you
you
  酷いよ...  

もう何も分からなくなってきた。

悲しいよ。辛いよ。

ヘチャンどうしてよ。

ロンちゃんも泣きながら下を向いていた。


息が苦しくなって。
you
you
  ごめん。ロンちゃん外出る  

ロンちゃんが私を呼んでいるのは気付いていたけど無視して部屋のドアを開けたら











チソン
チソン
  ぬ、ヌナっ! 
you
you
  ごめん、チソン  

チソンの事なんて無視したのは初だろうか。


もう誰の目も、姿もみたくなかった



外。夕日は落ちていて、夜。



でも、その暗闇を照らす待ち。




私はそこのベンチに座った。


ヘチャンには頑張って欲しい。

夢を叶えて欲しい。そう思ってる




でも、あんなに近くにいた人が遠くに行ってしまうなんて考えただけで苦しい。


他だって、そんな大事な事なら一番に言って欲しかった。それが私を苛立たせた


そこで、静かに流れる川を泣きながら、眺めていたら















マーク
マーク
  ohあなた。

マクオッパだった。

コンビニ帰りだろうか。何かが入っている袋を持っていた
you
you
  あ、マクオッパ  
マーク
マーク
  泣いてんじゃん  
you
you
  馬鹿泣いてないわ  
マーク
マーク
  へちゃにの事。
you
you
 っ...  
マーク
マーク
  聞いたんだろ、? 
you
you
  よく分かったね  

何故か強がってしまう私。
you
you
  まぁ、聞いた  
マーク
マーク
  最低だな。あいつ  
you
you
  だよね。最低だよ  
マーク
マーク
  でも俺。ちゃーんと知ってるよ。 
you
you
  何を?  
マーク
マーク
  俺達に夢の事を伝えてくる時、
マーク
マーク
  泣きながらあなたの好きな所何個も言って自分の事何度も責めて。
マーク
マーク
  ごめんってずっと謝ってた。
you
you
  ......  
マーク
マーク
  あなたを傷つけたくないからって言わないのは違うよな〜  
you
you
  ...うん。
マーク
マーク
  俺来年で卒業なのになんで先に退学すんだよ
you
you
  あ、そっか。退学もあるんだ...  


忘れてた。
もう本当に消えちゃうんだ。
you
you
  え、先って... 
マーク
マーク
  ん? 
you
you
  今年中には行っちゃうの? 
マーク
マーク
  期間とか聞いてなかった? 
you
you
  うん。全く 
マーク
マーク
  ohチンチャ!? 
you
you
  うん。チンチャ  
you
you
  え、いつなの。 
マーク
マーク
  確か...9月の11日  
you
you
  嘘、、でしょ  


今日は9月1日。


11日って、2週間もないじゃん。
you
you
  で、でも練習生になるって言うことは決まって...
マーク
マーク
  決まってるよ。 
you
you
  だって!ロンちゃんが...  
マーク
マーク
  ロンジュンは敢えて言わなかった  
マーク
マーク
  もう引越し先も決まってる。 


なぜ皆、私に嘘をつくのだろう。


そんなに信用ならないのか。
you
you
  ごめん。私まだ理解できない  
マーク
マーク
  だよな。一人がいい? 
you
you
  うん。 
マーク
マーク
  わかった。でも遅くまでここ居るなよ 
マーク
マーク
  女の子1人だったら危ないから  
you
you
  わかった。ありがとう  


本当に優しいマクオッパ。


マクオッパの背中を見つめて数分。


また私は川を眺めた


周りはキラキラ光っているビル。


ヘチャンもそんな人になるのかな。


私がダメなんだ。

高校二年生にもなってちゃんとした夢もなくただ生きている。


でもヘチャンは夢に向かって頑張ろうとしている。

見習って応援しないといけない。


「一番に言って欲しかった。」

私はその自分自身の言葉が強く心に残ってしまう。悪い意味で。

何を最初に考えればいいのか分からなくて。

気づけばまた泣いていて
チソン
チソン
  ヌナ。 

聞き覚えがある声だな。


優しい声だな。



ヌナ?
you
you
  え、? 
チソン
チソン
  大丈夫ですか? 


心配してきてくれたのか、少し息が切れている状態。焦ったその顔の私の弟
you
you
  ちそに...  
チソン
チソン
  ヌナ。そろそろ帰らないと 
you
you
  そうだね。ごめん  
チソン
チソン
  ヌナ...  

めったに人に触れないチソンが私を優しく抱きしめてくれた。
you
you
  どしたのㅋㅋㅋチソン  
チソン
チソン
  ヌナ。無理に笑わないでください  
チソン
チソン
  凄く辛いんですよね 
チソン
チソン
  凄く分かります。ヌナ。
you
you
  チソン...  

弟に励まさせるなんてダメな姉だななんて思いながらチソンの胸の中で思いっきり泣いた。
チソン
チソン
  明日。へちゃにヒョンと話して下さい  
you
you
  うん。そうする 
チソン
チソン
  ヌナ。一気に日常が変わっても変わらない事はありますよ。
you
you
  なに? 


優しく私の頭を撫でてこう言った




























チソン
チソン
  へちゃにヒョンがヌナの事を好きでいる事です。
you
you
  何言ってんの〜〜(泣) 
チソン
チソン
  これは本当です。
チソン
チソン
  色んな人から聞いてるかもしれないですけど
チソン
チソン
  本当にへちゃにヒョンはヌナを大事にしてます。
チソン
チソン
  だから変な心配しないでください。


皆がこう言っているんだ。

本当にヘチャンは馬鹿で優しい人
you
you
  うん。
チソン
チソン
  もう遅いですし帰りましょ 
you
you
  わかった。ごめんね  
チソン
チソン
  いいんです。 


私を抱きしめていた手は私の手に移動した。


こんなに優しい弟だったっけ。


クラスの女の子が惚れちゃうね。




























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