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へちゃに
震える手を抑えながら恐る恐るスマホを手に取り、息を整える
ピッ
私の名前を呼ぶヘチャンの声は久々で
嬉しさのあまり涙が出そうだった
こんなんで泣きそうになるなら、ヘチャンが遠くに行った時、どうなってしまうのだろう
震える声で答える
馬鹿かよ。ヘチャンの事より大事な用事なんかない
直ぐにスマホと鍵を持って外に出用途下時に
チソンのこと起こしちゃった
11時。外は暗いし寒い。
寒さが怖さをひきたてる。
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公園に着いたら彼がいた。
自分の手と手を擦り合わせながら私を待っていた。
この光景。夏祭りを思い出す。色んな思い出があるのに...
私は
「大丈夫だよ!頑張って」なんて言えない。
辛くて無理。
そんな心の広い人じゃない
なかなか口が開かない。
泣きそうだよ。
違うよ。怒ってないよ。
私はヘチャンが勝手な選択をした事に怒ってるんじゃないよ。
泣きながら怒り混じりの声で話す私を__
ヘチャンは力強く抱きしめた。
ヘチャンに抱きしめられる温かみは久々で、
この温かみと優しさをいつまでも感じていたかった...
ずっと大好きって、愛してるって言ってて欲しかった...
まさかの爆弾発言だった。
頭が真っ白になった。
「明日ね。」の言葉がない。
それだけで精神がおかしくなるかと思った。
2日後。それだけでも長い。
でもこれからはもう会えなくなる。連絡も一切出来なくなる。そう考えた瞬間、鳥肌が立った。
私はどんだけヘチャンの事が好きなんだろう。
☀️、辛いですね...ハッピーエンド。私のお話で書いたことあるのかな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。