仕事が遅くなった日は、馴染みのお店でご飯を食べて帰る。
もちろん、早く帰れる日は自分で作るけど。
『ユミちゃーん、ごはーーん(´・ω・`)』
ユミ「はいはい、待ってなさい?」
小さい頃から家族でお世話になっている、ごはん屋さん。ここを1人で切り盛りするユミちゃんこと由美子さんは、第二の母のような存在。
今日はお魚の定食!
いつも栄養バランスの整った食事が提供される。
兄「ユミちゃーん、ごはんーー」
ユミ「あんた達兄妹は毎回一緒だね」
兄「あ、今日2つねー?」
?「おじゃましまーす」
私のリラックス食事タイムに現れたのは、あの金髪…。
佐「あ!この間公園で会いましたね!」
あ、覚えてたんだ。
佐「そうだ!俺佐久間大介って言います!」
ニコニコ笑顔で、なんだか子犬みたいに感じる。
『あ、えっと…霜月あなたです…』
兄「こいつ人見知りだから、ごめんな」笑
佐「そうなんすね!」ニコニコ
_
1人静かにご飯を食べながら、隣の席ではアニメトークに花を咲かせる兄と佐久間さん。
…と、何故かこっちに佐久間さんの視線が向いた。
佐「あなたさんは、何かアニメとか見ます?」
『え、と、み、見ないです』
兄「全然興味持たないよなー」
佐「じゃあ、好きな音楽とかは?!」
『え…あんまり…ミュージカル音楽が多いかと…』
この人めっちゃグイグイ来る…後輩タイプだけど、なんか、ちょっとまだ距離感掴めない。
『あ、あの、先帰るね』
佐「えー?行っちゃうんですかー?」
『ゆ、ユミちゃん、お金ここ置いてく!』
ユミ「はいはーい、気を付けて帰りなねー?」
あんまり男の人と話すのも少ないから、人見知りな上にド緊張して、心臓がバクバクだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。