第28話

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2020/06/16 13:00



side あなた



後輩の家に泊まり、その日はそこから出勤。



家に帰ると、兄だけが家にいた。
佐久間さん帰ったんだ。とホッとした。



兄「おかえり」

『ただいま』

兄「飯、スーパーのお惣菜でごめんけど」

『全然!ありがとう』



荷物を置いて、手洗いうがいをして、
リビングに向かった。



兄「あなた、冷蔵庫にプリンとシュークリーム入ってるから、食後にでも食べな?」

『買ってきてくれたの?!』

兄「俺じゃないよ。佐久間がお前のためにって」



…佐久間さん?



『…なんで、』

兄「さぁ?」



もう、わたしの事なんて、気にしなくていいのに…こんな事されたら、まだ好きでいいのかと、勘違いしてしまう。



プリンも、シュークリームも、

とっても美味しかった、

でも、とっても切なかった。




_





そんなこんなでモヤモヤした日々は過ぎ、お礼も言わなきゃ行けないのに、

自分から会いに行くことも出来なくて、

1日もユミちゃんのお店にも行かず、金曜日を迎えた。



週末の重たい体を引きずって帰り道を来たら、





家の前の街灯に照らされる、金色の髪が見えた。





『佐久間…さん、』



家の中を見ると、もう兄は帰宅している。
なんで、外で待っているのか、私にはわからなかった。



佐「あなたちゃん!」



久しぶりに呼ばれた自分の名前に、
胸がキュッと痛んだ。

もう、涙が出そう。



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