第3話

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2020/05/22 12:00



賑やかなリビングからの声。

今がチャンスだと、お風呂に入り、濡れた髪をタオルで拭きながら脱衣場を出る。



カチャ

?「おわっ、」



丁度リビングから出てきた人と鉢合ってしまった。



『あ…すいません』

?「い、いえ!こちらこそすいません!」



さっきの目立つ金髪の人だった。



?「あの…トイレって、」

『あ。そこです』

?「お借りします!」



見た目、そんなにオタクっぽくない。

けど兄と同類なんだろうなーなんて思いつつ、またのんびりと部屋に戻った。

しかし、あの金髪…美容師か何かかな?



_




賑やかな声は、0時の針に近付いても続いた。

明日土曜日だけど出勤なんだよなぁ…と思いつつ、布団に潜って眠りについた。



_




朝5時。少し冷たくて静かな朝。

朝食の準備のために、静かにリビングを開けると、そのまま雑魚寝している人達。

風邪ひくよーと思いつつ、兄のオタクグッズ?のブランケットを一人一人に掛けた。



金髪の人にも。

髪の毛がサラサラで、寝顔が綺麗だった。



何…、見とれてるんだろう。



フルフルフルッと頭を振って、何も考えないように、朝の食事の支度に向かった。



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