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第1話

1話
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2018/07/05 05:41
夜に両親のお墓参りに来た。辺りは真っ暗で、スマホのライトが頼り
空(あかね)
空(あかね)
さて、お墓参りもすんだ事だし…帰るか
またね、母さん。父さん。
と言い、帰り道の方を向くと、さっき来た道とは違う道があった。スマホを見てみると、圏外になっている
空(あかね)
空(あかね)
……あれ?さっき通ってきた道が……しかも圏外って…
辺りを見回しても、それ以外の道はない。しばらく悩んだが、取り敢えずその道を通ることにした
空(あかね)
空(あかね)
………
あれからずっと歩いているが、ただただ一本道が続くだけ
空(あかね)
空(あかね)
おかしいな……。そんなに遠くなかったはずだけど……
だんだん心細くなってきた。一旦引き返そうとこ持って立ち止まった時、遠くの方から鈴の音が聞こえた。音が聞こえた方を見てみると、さっきまで一本道だったのにもう一本、道があった
空(あかね)
空(あかね)
誰か……いる?
道が増えていることはまぁ良いとして、人がいないのに鈴の音が鳴るのは不自然だと思い、誰かがいることを願いながら鈴のなった方の道を歩いた
しばらく歩いていると、うっすらと明かりが見えてきた。誰かいるかも と思い、走ってその明かりの方へ向かった。ある程度近づいたところで、深呼吸をして息を整えた。今度は、歩いて近づいてみると、その明かりの正体はとても大きな建物の明かりだった。古い屋敷のように見える。人のいる気配は無いが、明かりはついている
空(あかね)
空(あかね)
は、入っても大丈夫……かな?
古い屋敷の前でウロウロしていると
黒凪(くろなぎ)
黒凪(くろなぎ)
なにをしている
と、後から低い声が聞こえた
空(あかね)
空(あかね)
うわぁぁあ!!!
その声に驚き、大声をだしながら尻餅をついた
黒凪(くろなぎ)
黒凪(くろなぎ)
うるさいぞ人間。噛み殺すぞ
黒髪の男が獣の様な目でこちらを睨み、殺気立った声でそう言う
空(あかね)
空(あかね)
……っ……
体が震え、身動きが取れない
すると、白髪の男が走ってきた
白凪(しろなぎ)
白凪(しろなぎ)
ちょ、黒凪!なにやってんの!?
黒凪(くろなぎ)
黒凪(くろなぎ)
白凪……。なにしてるって、今からこいつを始末するに決まってる
始末!? と、黒髪の男の発言で冷や汗が垂れる
白凪(しろなぎ)
白凪(しろなぎ)
え、人間?
と言ううか、始末とか言わない!!
怖がってるじゃんか!
黒凪(くろなぎ)
黒凪(くろなぎ)
そんな事しるか。ここを人間が見つけ次第、始末する方が安全だろ?
白凪(しろなぎ)
白凪(しろなぎ)
まぁそうだけどさぁ
黒の場合、ただ殺したいだけでしょ?
黒凪(くろなぎ)
黒凪(くろなぎ)
………っ…。仕方ない。1度主様に合わせる。それでいいな?
白凪(しろなぎ)
白凪(しろなぎ)
うん!
黒凪(くろなぎ)
黒凪(くろなぎ)
おい、人間。どこへ行く
空(あかね)
空(あかね)
ひっ
2人が話してる隙に逃げ出そうとしていた俺に、黒髪の男が話しかけてきた。殺されるっ と思っていたが、白髪の男が俺に近づいてきた
白凪(しろなぎ)
白凪(しろなぎ)
ちょ~っとごめんねぇ
と言って、いきなり俺の口になにか押し込んできた
空(あかね)
空(あかね)
…っ………………………
一瞬で、俺は気を失った

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