❄️「あ、僕申し遅れましたがここの店長をやらせてもらってます。」
❄️「あなたさん……ですよね」
❄️「僕の事は気軽にジョシュアとでも呼んでいただければ幸いです。」
そう言って柔らかい笑顔をみせたジョシュアさん。
私にお茶をさそってきたのだが、私が断りを入れる前に紅茶をコップについでいた。
今までの時間がまるで一瞬かのように、その早い動作に圧倒された。
ジョシュアさんは紅茶を注ぎ終わると私の目の前にその紅茶を出した。
紅茶からはフローラルのような香りがした。
❄️「僕ね、紅茶を入れることが好きなんだ」
なんて言いながらジョシュアさんは味見をするかのように1口飲んだ。
❄️「うん………やっぱりおいしい笑」
なんて少し自画自賛が入ったようだが
私も飲んでみると確かに美味しかった。
私はこの味がどこか懐かしくて仕方がなかった。
❄️「おいしいかい?」
と聞いてくるジョシュアさんに対して私は
『はい、おいしいです』
そう答えた。
するとジョシュアさんは
❄️「気に入ってくれてよかったよ。僕、喫茶店でも経営しようかなー笑」
なんて笑顔で語っていた。
ジョシュアさんの店に入ってからどれぐらいの時間が経ったのだろう
❄️「あなたさん、そろそろ時間もあれだしお開きにしようか。」
なんていってジョシュアさんはコップを片す作業へと取り掛かった。
私はただ『ごちそうさまでした』と言ってその姿を見ていた。
だがさっきから何か違和感があった。
『ジョシュアさん私っ………』
そう言った瞬間から
私の記憶はない。
❄️「………………」
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。