私が手を離すと、
🐥「ふっ笑 所詮、その程度かよ笑」
そう言って手を振り払った。
『ッ………』
私は悔しくて下唇を噛み締めた。
何が悔しいのかって言ったらうまく説明出来ないけれど
私は思い切り走って じみんさん の手をもう一度掴もうとする。
すると、気づかれたのかすぐに振り返られて
🐥「しつけぇんだよ!!」
って、人を恨んだような目で見てくる。
まるであの純粋な目の面影なんて全くないようなその目は私の気持ちを圧迫した。
.
でも、私は諦めなかった。
今度こそは、今度こそは!!
そう思い、気持ちのままに じみんさん の腕を掴んだ。
『!!』
もっとびっくりしたのは、その後すぐの事だった。
『じ、じみ……………さん…………』
🐥「……………」
🐥「はは笑、だから 見られたくなかったのに 」
そう言って笑う じみんさん の腕には
たくさんの切り傷のようなものがたくさんあったんだ。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。