🐭「 知ってた 」
そう、私に言った。
『……え?』
🐭「知ってたよ、お前がそう言うってこと笑」
ゆんぎさん は 怒る どころか笑っていた。
🐭「あ、でもせっかくこっちの会社に来たんだし………」
そう言って私に 紙 と 鉛筆 を差し出した。
🐭「てひょんとでも、話してこい。」
『へ……』
🐭「お前が今思ってること、全部ぶつけてこい。そんで、もし自分の口で言えないことがあるとしたらこの紙に書いてあげろ。」
『……………』
🐭「ほら、早くしねぇとこの話俺がかったってAWAKE側に言っちまうぞ?笑」
『あぁ、行けばいいんでしょ?!行けば!!』
🐭「ははっ笑 いつからそんなに上司に口を聞くようになったんだか……笑」
『え、えと……ゆんぎ……さん』
🐭「ゆんぎ」
『え?』
🐭「ゆんぎって呼んで。」
『ゆ、ゆんぎ……』
『今まで、本当にお世話になりました。』
🐭「っ!!」
🐭「あ〜あ、本当にだよ……笑」
🐭「でもお前、俺の会社にいた時よりも……」
お前自身を見つけたみてぇで良かった
そう言って ゆんぎさん は笑っていた。
この人には本当にお世話になったんだ。
そう思うと、その笑顔さえも感動させる材料となった。
『うぅ……』
泣きそうになる私に
🐭「おら、泣き虫さっさと行け笑」
って、背中を押してくれた。
そうされて、部屋から出ると
🦁「ねぇ、泣いてるの?」
『え、』
🦁「え、」
『てひょん?!』
🦁「あなた?!」
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。