無視するのはあまりにも気が引けた。
だから、とりあえず電話に出ることにした。
『な、なに……?』
🦁「今どこ」
『どこって……』
『行ったら来てくれるの?』
🦁「ッ………」
🦁「それは……」
てひょんがなにか言おうとした時
後ろから声が聞こえたんだ。
その声は リサさん にそっくりで
『ほら、やっぱりそうだった。どうせ、リサさんといるくせに。』
🦁「それはッ!!」
『もういいよ、おやすみなさい』
私は腹が立ち電話を切ってしまった。
それは、一方的だった。
自分が大人気ない。
『はぁ……』
怒りといい、色々な感情が入り交じって頭が痛くなる。
こうなったら
『寝よう』
寝て忘れよう
そう思い思いっきり目を閉じる。
そうしながらちょっと経った。
私の部屋の扉が きぃ と音を立てて開く。
じみんさん……?
🐥「寝たかな……」
なんて言ってこちらへとくる。
そっと近づいてきたと思うと
🐥「やっぱり あなたちゃんは僕の天使みたいだ。」
そう言って私に口付けを落とすんだ。
一瞬思考が停止する。
じみんさん を この時から
普通のビジネスパートナーだとは思えなくなってきたなんて
認めたくもない。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!