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第1話

古典の授業
173
2019/08/31 09:59
ぼんやりと外を見る
あ、あの子遅刻してる。
あのクラスの担任怖いのに。ご愁傷さま
あ〜眠い。
こんなに朝早く毎日決まった服を着て
毎日同じ道を歩いて
年上の人の興味のない話を聞いて
ていうか先生もぶっちゃけ古典とか興味ないでしょ?
だったらみんな興味のある漫画とかゲームとか、恋愛だって、そう
そういう科目があればいいのに
どういう気持ちが好きって事とか
彼氏や好きな人がいる場合は、こういう選択をするのが適切ですっ!とかさ。
まぁ恋なんていつだって予想外で、突然のものなんだろうけど
ガタン
ん?
眠そうに頭を下げているクラスメート
カツカツと黒板とチョークの音
朝、学校に着いて授業を受ける
いつもと同じ朝だった
1つ.......除けば















???
ぎゃああああああっ!!
教室に大きな声が響く
授業中だったクラスが静まり返った
開いた古典の教科書にある作者の顔に
落書きをしていた私の手は
その声によって止められた
生徒と同じく先生もポカンと口を開け
1人の男子生徒を見ている
視線の先にある張本人も
自分の発した声に驚いているようだった
クラスメイト
.......ぷ
クラスメイト
ぎゃはははははは!!!!
1人が噴き出すと、一斉に笑い出すクラスメイト
.......アホだ、あいつ
そういうわたしも例外じゃなくて、笑いが堪えられず
手の中のクマのシャープペンシルは震えていた
今、奇声と共に立ち上がった黒髪のそいつは、眠りから覚めて飛び起きたようだ
???
っはー.......夢かあ.......良かったあ.......
???
勇太‪、お前っ!!良かった、じゃねーよ!笑わせんなよ‪w!
立ち上がったままの北村勇太キタムラユウタの親友、高岡凌タカオカリョウは、勇太を指さして爆笑してる
先生
おい、北村勇太!どんな夢見たんだ〜‪w?
先生もニヤニヤしながら勇太に声をかけた
普通は怒るところじゃないんだろうか
勇大
.......
そんな周りの騒ぎなんて全く気にせず勇太は私に振り返った
真剣な顔をしてゆっくり歩いてきて
私の席の前で立ち止まる
ん?なになに、この状況?私なんかしたっけ?
クラス全員が勇太と私を見ている
勇太は深呼吸して口を開いた
勇大
好き
.......は?
状況が呑み込めない
勇大
だから!!可奈かなが好きだって!
可奈
.......え
再び教室が静まりかえる
顎が外れそうなくらい爆笑してた稜も笑うのを辞めて固まってた
勇大
さっき、可奈が.......他の奴と付き合った夢を見たんだ。死ぬかと思った。だから他の奴と付き合う前に告らないとやべぇって思って
ちょ、ちょっと待って
可奈
いやいや.......だからって.......今?
クラス中が爆笑した
眠たかった古典の授業
勇太の言葉で一気に目が覚めてしまった
勇大
でっ!?
勇太は机に手を置いて顔を私に近づけた
可奈
で!?って.......なに?
勇大
返事だよ!
勇太の唇は震えているのに、曇ってない目だけは真っ直ぐ私を見ている
可奈
や〜えっと、じゃあよろしくお願いします
私の返事の後、ワッとクラス中が騒ぎ出す
先生まで私達を茶化し
もはや授業所ではなかった
勇大
ええ!!マジでぇぇ!?うぉっしゃあ!
勇太はガッツポーズをして喜んでいる
勇太の笑った時に見える八重歯が可愛らしい
???
可奈、おめでと〜‪w
親友の若森夏希ワカモリナツキも私に声をかけて
ピースサインをしながらニッとわらった
夏希
勇太!キスしちゃいなよ〜!‪w
可奈
ちょっ、夏k
私が全部言い終わる前に勇太が私にキスをした
クラス中がまた騒ぐ
勇太〜やるなぁ〜‪w
夏希
うわ、ほんとにしたし!!
退屈な古典がこんなに盛り上がることが
この先あるだろうか
盛り上がるみんなとは対照的に私はパニックだった
可奈
ちょ、勇太!みんなの前でしなくてもいいじゃんっ!
勇大
ご、ごめんっ!ついつい.......
また勇太が笑う
勇大
絶対大事にする。可奈を一生離さねぇから







絶対大事にする可奈を一生離さねぇから












この言葉が本物だったなんて.......思わなかった










。+゚☆゚+。♪。+゚☆゚+。♪。+゚☆゚+。♪。+゚☆゚+。♪。
作成者
いつもと書き方が違うのは
作成者
こうした方が怖いのかな?っと思ったからです
作成者
じゃ!
作成者
乙!

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