第213話

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2020/08/26 08:06
イェナン side

あまりにあなたが可愛いことを言う

僕のおかげで星を見るようになったとか

そして流れ星に託した願いが心の中だけで言ったつもりが声に出てたようだ
(なまえ)
あなた
え?
イェナン
イェナン
あ、声に出しちゃった
(なまえ)
あなた
どういうこと?
イェナン
イェナン
改めて言うね

あなたが僕の彼女になりますように

ううん、あなたの彼氏に立候補したい
(なまえ)
あなた
可愛いなぁ

心の声が漏れちゃうなんて

素直で羨ましい
イェナン
イェナン
可愛いって言わないでよ笑笑

それに一世一代の告白なのに
(なまえ)
あなた
自分の彦星がだれかわかったら答えさせて

今は1人で織姫してたいなぁ
イェナン
イェナン
それだと年に一度しか会えないじゃん笑笑

まあ、待つよ
(なまえ)
あなた
ありがとう
イェナン
イェナン
夜は冷えるねぇ
薄着なあなたを後ろから抱きしめる
(なまえ)
あなた
イェナン、あったかいね
イェナン
イェナン
ならよかった
流れ星を見つめるあなたの目からも流れ星が流れる

そっと指で拭うとそれは涙だった
イェナン
イェナン
どうかした?
(なまえ)
あなた
感動してるの
イェナン
イェナン
本当のことを言いなよ
(なまえ)
あなた
来期から実家の会社の会長に就任することになったの

そのプレッシャーが怖くてさ
イェナン
イェナン
あなたならできるじゃん
(なまえ)
あなた
そうね、やらなきゃね
あなたの表情はどこか清々しかった
イェナン
イェナン
星も見れたことだし、そろそろ戻る?
(なまえ)
あなた
うん!

明日もトレーニングだしね?
イェナン
イェナン
じゃあ帰りは運転するよ
(なまえ)
あなた
イェナンの運転好きなんだよね〜

上手だし
イェナン
イェナン
ありがとう
あなたをエスコートして助手席に乗せる

オープンカーだから夜風が心地よい

ふと助手席をみるとあなたは眠っていた

目の下にある濃いクマがあなたの過労を示していた

ガレージに車を停める

それでもあなたは眠ったままだった

静かにあなたを抱き上げ、自分の部屋のベッドに寝かせる

楽しい夢でも見ているのか笑顔で眠っている

横に並ぶとあなたの長い腕が僕に絡みつく

子供が寝る時にテディベアを離さないように僕に抱きつく

あなたの体温が心地良くて僕も夢の中に吸い込まれた













キノ side

朝起きてキッチンに向かうとロイさんが朝ごはんを作っていた

ロイ
ロイ
キノ、おはよう

みんなを起こしてくれるか

あなたは昨日夜遅くまで仕事していたからもうちょっと寝かせてやれ
キノ
キノ
わかりました
みんなの部屋をノックして起こしていく

最後にノックしたイェナニヒョンの部屋からは返事がなく、部屋に入る

どこかで嗅いだことのある甘い香水の匂いがする

あなたの匂いだ

ベッドに視線を移すと2人が仲良く抱き合って眠っていた

ロイさんの話だとあなたは夜遅くまで仕事をしていたはずなのに

どうして?

ちょっとばかり、ううんかなり嫉妬する

あなたを揺すると目を覚ました
(なまえ)
あなた
あれ?

ここは?
キノ
キノ
イェナニヒョンの部屋だよ?

覚えてないの?
(なまえ)
あなた
車に乗ったとこまで覚えてるんだけど…

あれ?
キノ
キノ
車?

どういうこと?
(なまえ)
あなた
イェナン

起きて
あなたがヒョンを起こす

寝ぼけているのか身体を起こしていたあなたに抱きつき、ベッドに沈める
イェナン
イェナン
もうちょっと

寝かせて…
キノ
キノ
ヒョン、起きて
イェナン
イェナン
え?

キノ?
僕の声に反応して勢いよく起きる
(なまえ)
あなた
昨日の夜、車に乗ったとこまでは覚えてるんだけどさ

それからどうしたっけ?
イェナン
イェナン
帰りの車であなた寝ててさ、そのままこのベッドに運んだの
(なまえ)
あなた
ありがとう、起こしてくれてよかったのに
イェナン
イェナン
気持ちよさそうに寝てたから
キノ
キノ
2人は昨日の夜、車でどこ行ってたの?
(なまえ)
あなた
あー、それなら
イェナン
イェナン
秘密

教えない
(なまえ)
あなた
言ってもいいじゃん?
イェナン
イェナン
秘密にしたいの
(なまえ)
あなた
じゃあ秘密
キノ
キノ
そう

朝ごはんできてるから降りてね
2人の秘密が僕を苛立たせる

そっけない態度を取るつもりはなかったのに

部屋を出て、食卓に座る
ヨウォン
ヨウォン
あれ?

イェナンとあなたは?
キノ
キノ
降りてくるよ
ユウト
ユウト
あなた、昨日夜遅くまで仕事してたからなぁ

大変だよね
キノ
キノ
それさ、本当に仕事なのかな
ホンソク
ホンソク
どういうこと?
キノ
キノ
昨日の夜、ご飯も食べずに部屋にいたみたいだけどさ

本当に部屋にいたのかなって

本当に仕事をしていたのかなって
ロイ
ロイ
キノ

そこまでにしとけ

流石に怒るぞ
キノ
キノ
だってあなたが仕事しているとこ見たことないからさ

信じられるわけないよ
ジノ
ジノ
どうしてそんなことを?
キノ
キノ
それは…
2人が部屋にいたことを言うべきだろうか

色々と考えているとロイさんが僕にビンタをかました
キノ
キノ
痛い!
ロイ
ロイ
いいか、お前とあなたとの間に何があったかは知らないが、あなたを悪く言うのはやめろ
リー
リー
そうだな、ロイの言う通りだ

あなたは昨日の夜、父親の会社の役員会議で次期会長に指名されたんだ

わかるか?

あいつの肩には何万人という従業員の生活がかかってるんだ
キノ
キノ
本当に仕事だったの?
ロイ
ロイ
そうだ

お前のパリコレの打ち合わせもしてたんだぞ

9ブランド全てな
キノ
キノ
じゃあどうして

あなたがイェナニヒョンの部屋にいたの?
(なまえ)
あなた
それは私が車で寝ちゃったからイェナンがベッドに寝かせてくれただけ
ロイ
ロイ
車でどこ行ってた?
(なまえ)
あなた
頭を冷やすためにちょっと丘まで走らせてたの

リビングで夜食食べてたらイェナンが来たから一緒に走らせてたの
ロイ
ロイ
夜食は?
イェナン
イェナン
素焼きのアーモンドを食べてた
ロイ
ロイ
ならいい
キノ
キノ
あなた、ごめん
(なまえ)
あなた
いいよ、心配かけてごめんなさい
キノ
キノ
あなたがずっと仕事してたの知ってるのに

どれだけ大変かわかるのに

本当にごめん
気づけば僕は泣いていた

あなたは泣きじゃくる僕を抱きしめる

あなたの腕の中はあったかくてどこか安心した

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