第141話

Story139
240
2020/06/07 10:17
you side

病院に戻り、1人で寝た

朝、ロイの声で目が覚めた
ロイ
ロイ
起きろ
(なまえ)
あなた
おはよう
ロイ
ロイ
うん、安定してるな

大丈夫

ガーゼ取り替えたら帰っていいぞ
(なまえ)
あなた
ありがとう
看護師さんがガーゼを取り替える

傷を見ると縫合の跡がある

しかし傷は塞がっていた
ロイ
ロイ
驚異の回復力だな

やっぱり医者の腕いいからな
(なまえ)
あなた
そうね

闇医者なだけあるね
ロイ
ロイ
誰が闇医者だ

れっきとした医者だ

国際医師免許も持ってんだぞ
(なまえ)
あなた
そうだった笑笑
ロイ
ロイ
まあ、あとはルイ兄さんに任せてもいいな
(なまえ)
あなた
え?マスター医師免許持ってんの?
ロイ
ロイ
兄さん、医師免許持ってるぞ

まあ、手術とかはしないけど

抜糸と傷の手当てならできるだろ
(なまえ)
あなた
初知りなんだけど
ロイ
ロイ
手術も上手いんだけどな

医者はキャラじゃないって
(なまえ)
あなた
あれは白衣の殺戮兵器だから
マスター
マスター
誰が兵器だって?
(なまえ)
あなた
げ…
ロイ
ロイ
俺が呼んだ

運転してもらえ
(なまえ)
あなた
病み上がりにはマスターとドライブしんどいよ?
マスター
マスター
いいから準備しろよ

先に車乗ってるから
バッグを持ち、病院を出る

そこにはたくさんのマスコミがいた

玄関の前に立ちフラッシュを浴びる
(なまえ)
あなた
この度はご迷惑をおかけしました

今は問題ありません

軽い過呼吸とポールダンス時の怪我です

今後のお仕事はそのまま続けますので心配しないで下さい
マスターの車の後部座席に座り、事務所へと向かった

事務所の裏口から入り、社長室へと行く
(なまえ)
あなた
失礼します

この度は心配かけました
社長
社長
いや、心配したんだよ
(なまえ)
あなた
pentagonのみんなにも助けもらって

なんと言えばいいか
社長
社長
あー、輸血の件ね

よかった、輸血できる人がいて
(なまえ)
あなた
そうですね

そういえば、マスコミにはどのように?
社長
社長
特にリリースは出していない

テレビ局側も特には発表していない
(なまえ)
あなた
退院時のマスコミには怪我はポールダンスで、ステージ横で過呼吸の為に病院に行ったと話しました

そのようにリリースお願いしてもいいですか?
社長
社長
わかった
(なまえ)
あなた
ケイトは今どこに?
社長
社長
録音室で君との曲を収録してるよ
(なまえ)
あなた
行ってきますね
社長
社長
午後からmy booのMVの撮影ね?

傷に関しては上手く隠そう
(なまえ)
あなた
わかりました
私は社長室を出て録音室のミキサーブースに入る

ケイトの美しい声が聞こえる

歌い終えると私は録音ブースに入った
ケイト
ケイト
あなた…
(なまえ)
あなた
ケイト、昨日はごめんね
ケイト
ケイト
ううん、元気になったならそれでいい
(なまえ)
あなた
レコーディング、一緒にしようか
ケイト
ケイト
うん
私はミキサーブースに入り、ケイトの歌声を聴く
(なまえ)
あなた
ケイト、サビの高音パート半音上げる気持ちで歌って
ケイト
ケイト
わかった
ケイトのパートの録音が終わる
(なまえ)
あなた
ケイト、よかった

お疲れ様
ケイト
ケイト
ありがとう
(なまえ)
あなた
ねえ、ケイト
ケイト
ケイト
どうかした?
(なまえ)
あなた
ケイト、愛してる
ケイト
ケイト
僕もだよ

どうしたの?急に
(なまえ)
あなた
なんか言いたくてさ
ケイト
ケイト
その言葉、信じていいんだよね?
(なまえ)
あなた
どうかなぁ笑笑

ほら、お昼ご飯行こ?
ケイト
ケイト
うん、行く
ケイトと腕を組んで事務所近くのカフェに入る

ケイトはサンドイッチとアイスコーヒー、私はアイスソイラテを頼みテラス席で食べる
ケイト
ケイト
お昼、それだけ?
(なまえ)
あなた
うん、激しい運動出来ないからご飯食べたら太っちゃうでしょ?

それに必要な栄養素はサプリで摂ってるし
ケイト
ケイト
よくないよ、それ
(なまえ)
あなた
大丈夫よ、もともと食べる方じゃないし

それにこれから撮影でしょ?
ケイト
ケイト
そうだけど、撮影終わったらちゃんと食べてね
(なまえ)
あなた
わかった笑笑

懐かしいな、よくみんなに言われてたから笑笑
ケイト
ケイト
え?
(なまえ)
あなた
ごはん食べずにお酒ばかり飲んでたから笑笑

けどみんなと生活していくうちに3食食べるようになったんだけどね
ケイト
ケイト
じゃあ僕といる時もちゃんと食べてね?
(なまえ)
あなた
なるべく頑張るよ笑笑
ソイラテのエスプレッソが苦く舌に残る

やっぱりわたしにはエスプレッソやコーヒーはどうも合わない

豆乳の甘味があっても子供舌な私はシロップを入れたい

ただシロップのカロリーを考えると躊躇してしまう

なんだろう、私の恋愛模様みたいだ

恋は苦くて私には難しい

まるでコーヒーやエスプレッソみたいに

そこにミルクや豆乳みたいに恋を誤魔化すような友情の線引きをしても、恋は誤魔化せない

ようやく嘘の気持ちというシロップを入れて恋は誤魔化せる

いつかブラックコーヒーやエスプレッソを好きになれるだろうか

そしたら、もっと楽しめるのだろうか

そんなことを思いながらソイラテを飲み干した

氷が溶けて薄くなっていた

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