第193話

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2020/07/24 04:25
リー side

久しぶりに見たあなたは前に会った時よりも痩せていたけど美しかった

連絡が来た時は嬉しくて急いで駆けつけた

あなたの周りにいるメンバーは顔を見る限りあなたのことが好きだとわかる

ダーツを終え、一緒にビリヤードをする

(なまえ)
あなた
最近はどんな?
リー
リー
モデルの事務所を立ち上げるために動いてる

養成所も兼ねようと思ってる
(なまえ)
あなた
そっか

リーもすごいなぁ
リー
リー
あなたも頑張ってるじゃないか
(なまえ)
あなた
まだまだだよ

自分の気持ちがわからないのにメンバーと向き合えてる自信がない
リー
リー
1カ月、離れてたんだろ?

少しは気づかなかったのか
(なまえ)
あなた
忙しくて考える時間がなかった
リー
リー
この合宿終わったら仕事以外で関わるのをやめろ

気持ちを整理しろ
(なまえ)
あなた
それもいいね
リー
リー
ルイに告白されたんだろ?

ルイから連絡あったぞ
(なまえ)
あなた
マスターの気持ちにも答え出さないとなぁ
リー
リー
焦りは禁物だからな
(なまえ)
あなた
そうね
リー
リー
みんなの気持ちには気付いているのか
(なまえ)
あなた
え?
リー
リー
メンバーはあなたのこと、好きだよ?
(なまえ)
あなた
そんなこと、ある訳ないでしょ?
リー
リー
確かめたら?

この合宿中に面談しなよ、今後の活動についてどうしたいかも聞かないと
(なまえ)
あなた
そうだね笑笑

聞いてみるよ
あなたは獲物を狙うようにビリヤードをする
リー
リー
ビリヤード、上手くなったね

初めて会った時下手くそだったのに
(なまえ)
あなた
懐かしいなぁ

リーと会った頃、私まだ金髪ショートで尖ってたし
リー
リー
そうだったな

まだカクテルも覚えてなくてショットとシャンパンを注ぐしか出来てなかったよな

ステアもグラス鳴らしてルイに怒られてたな
(なまえ)
あなた
そう笑笑

ステアすらできなかった
出会った頃、どんくさくてルイは何でこんな子を雇ったんだろうと思った

けどあのルイに怒られてもへこたれずに素直に言うことを聞いてる姿をみてルイが雇った理由がわかった

そして、ライが被写体にしたかもわかった

笑顔の中にどこか色気と哀愁があって目が離せない

よく見ると姿勢は良く、グラスを持っていくときの体幹も見事で店の中で歩いているだけなのにファッションショーのようだった

正直、僕が自らパリコレモデルとしてスカウトしたかった

けどあなたにはライしか映ってなかった
そして撮影の時に事件が起こる

それはある雑誌のインタビューでカメラマンにライを指名した

俺は前日にあなたからライに告白したと連絡があったんだ

その日、僕が好きだったあなたはライのことが好きだと思い知らされ失恋から傷心していた

撮影中、思ったポージングができない
リー
リー
今日、上手くできない
ライ
ライ
どうした?
リー
リー
なんか失恋でさ
ライ
ライ
失恋かぁ

実はさ昨日あなたに告白されたけど俺は曖昧なことを言って期待させてしまった

俺は今彼女を作る予定はない、それにあなたには俺は不釣り合いだ

あなたが俺のタイプの大人の女性になったら考えると言ったんだ

俺は後悔している
リー
リー
ふざけんなよ
ライ
ライ
え?
リー
リー
俺はあなたのことが好きだったのに

振るならキッパリ振ってやれよ

そうしたら俺はあなたを慰めたのに
ライ
ライ
ごめん
リー
リー
ライにはガッカリしたよ

今日の撮影はなし

後日、別のカメラマンに頼む

もうライと仕事したくない
ライ
ライ
なんでそうなる?
リー
リー
ライのエゴであなたの気持ち振り回すなよ

それにあなたの為にも一流のカメラマンになれよ
ライ
ライ
わかった
それっきりライとは口も効かなくなった

あなたはライに見合う女になる為に必死に自分磨きをした

そんなあなたが好きでたまらなかった

時に寂しくて他の女性と付き合うもあなたに重ねていた

猫目で髪型が似ている女性を無意識に選んでいた

本当のあなたにはライしか映ってない

だから彼女には僕だけを映して欲しくて束縛を繰り返した

けどふとした時にその彼女にあなたとは違うと思うと嫌になって一方的に別れを告げた
(なまえ)
あなた
リー?

リーの番だよ?
リー
リー
ごめん、昔のこと思い出してた
(なまえ)
あなた
リーはライと仲直りしないの?
リー
リー
うん、まあね
(なまえ)
あなた
ライが撮るリーの写真、好きだったのに

阿吽の呼吸で撮られてて、リーは作った表情をして、ライはその表情を引き立てる為に背景や身体の動きを自然に見せる撮影をしててさ

写真は幻想的で神々しくてさ
リー
リー
ライが撮るあなたの写真もいいよ

自然でだけどどこか儚さがあって
(なまえ)
あなた
それはリーのポージング指導のおかげだよ?

私はリーの真似をしてるだけ

けど全然及ばないの
リー
リー
そうだったのか

けどライはもうカメラを置いて家の仕事に専念するんだろ?
(なまえ)
あなた
まだ間に合うかもよ?

ライと仲直りしなよ

きっとライはまたリーのこと撮りたいと思ってるよ
リー
リー
どうしてそんなことが言える?
(なまえ)
あなた
私のウェディング写真撮ってる時に

横にリーがいたらなぁ

って言ってたから

ライは照れ屋だし、素直に言わないけどリーと仲直りしたいって、リーの写真を撮って引退したかったって言ってた
リー
リー
みんなのアンバサダーの写真のカメラマンは?
(なまえ)
あなた
ライだよ
リー
リー
わかったよ

みんなに俺の全てを叩き込む

それに最後に俺の写真もライに撮らせてやるよ
(なまえ)
あなた
よかった笑笑

ライね、カメラマン引退したのにオファーがあれば撮影してくれるんだよ?

きっとどこかでまだ心残りがあるんだよ
リー
リー
あいつの引退に付き合ってやるよ

それでさっさと隠居しやがれ
(なまえ)
あなた
ありがとう
ライを思うあなたの気持ちが痛いほどわかる

あなたは紫煙を燻らせ俺をまっすぐ見つめる

俺が手に入れたくて仕方ない真っ直ぐな猫目だ

最後に8ボールをホールに入れた
(なまえ)
あなた
負けちゃった
リー
リー
明日、また付き合うから

もう寝ろよ
(なまえ)
あなた
うん、おやすみ
去ろうとするあなたの肩を叩き、振り返ると同時にあなたを強く抱きしめた

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