第241話

Last ヨウォンver
227
2020/10/26 11:53
you side

宿舎のリビングに入るとヨウォンは何かの本を読んでいた
(なまえ)
あなた
ヨウォン、何の本?
ヨウォン
ヨウォン
あー、これ?

これはドラマの台本
よく見ると私のドラマの台本だった
(なまえ)
あなた
どうして、それを?
ヨウォン
ヨウォン
ほら、ケイトの役あるでしょ?

ケイトがさ、ソロデビュー決まってさ急遽降りたんだよ

そこで僕が代役って訳
(なまえ)
あなた
急に?
ヨウォン
ヨウォン
うん、さっきの打ち合わせ後にケイトが僕に台本渡したんだから
(なまえ)
あなた
そう

じゃあ、よろしくね?
ヨウォン
ヨウォン
だからさ、読み合わせとかしてくれない?
(なまえ)
あなた
いいよ
ヨウォン
ヨウォン
ソヨン[あなたの役の名前]、覚えてる?

僕、マンションの隣の部屋のサンジュン
(なまえ)
あなた
サンジュン、もしかして隣の部屋のお姉さんの弟さん?

ピンポンした時に出てくれたよね?
ヨウォン
ヨウォン
うん、そうだけど

ねぇ、ソヨン、次の世界史の講義サボろうよ
(なまえ)
あなた
真面目くんなサンジュンは出ないの?
ヨウォン
ヨウォン
世界史の講義は出席確認だけしたらみんな抜けてるでしょ?
(なまえ)
あなた
そうだけど

私はこの世界史の講義を受けにこの大学選んだんだから
ヨウォン
ヨウォン
変わり者だね

だって教授、歴史オタクで授業はひたすら喋ってるだけ
(なまえ)
あなた
まあね

そういうとこ、変わってないや
ヨウォン
ヨウォン
今のところ、どうかな?
(なまえ)
あなた
いいと思う

私はどうだった?
ヨウォン
ヨウォン
いいと思う

演技上手いね
(なまえ)
あなた
ありがとう
ヨウォン
ヨウォン
このドラマってさ、最後は主人公はどっちと結ばれるのかな
(なまえ)
あなた
わからないけど私は現実ではヨウォンと結ばれたいよ?
ヨウォン
ヨウォン
ドラマの撮影中はドラマに専念したいから答えは後でもいいかな
(なまえ)
あなた
だね、ごめんね

ドラマに集中しなきゃね
ヨウォン
ヨウォン
明日からの撮影、よろしくね?
(なまえ)
あなた
うん、よろしく
私はマンションに戻り、台本を見ながらタバコを吸う

明日から始まる撮影に胸をときめかせる












撮影最終日

2ヶ月の撮影も今日で最後

ラストシーンの撮影だ

走って後ろからヨウォンに抱きつき、そのまま告白をするシーンだ
スタッフ
スタッフ
走ってそのまま抱きついて下さい

ワンカットで撮影するのでカットがかかるまでお願いします
私は走って後ろから抱きつく

つもりがおんぶされた

カットがかからないのでそのまま言う
(なまえ)
あなた
サンジュン、きいて

私、ようやく気が付いたの

本当に好きなのはサンジュンだって

こんな私にいつも手を差し伸べてくれるのはサンジュンだけなのに

もうサンジュンの手離さないから
ヨウォン
ヨウォン
ソヨン、待ってたよ

もう離さないから
ヨウォンは私をおんぶしたまま、回る
(なまえ)
あなた
目が回るよ
ヨウォン
ヨウォン
ソヨン、好きだー!
私はヨウォンから降りるとそのまま、抱きつきキスをする

唇を離すとヨウォンからまた重ねられる

ふと涙が溢れる

唇が離れるとヨウォンが涙を拭う
(なまえ)
あなた
サンジュン、泣かさないでよ

アイライン滲んじゃう

アイライン引くの難しいんだから
ヨウォン
ヨウォン
ソヨンはそのままでも可愛いから
また抱きつき、キスをした

しばらくしてカットがかかった

撮影が終わり、名残惜しくヨウォンから離れモニターを確認する
スタッフ
スタッフ
台本にないのに、いいやりとりでした

このシーンはこのアドリブでいきます
チャニョル
チャニョル
あなた、アドリブでよくあそこまでやれたな

2人ともいいカップルだった
(なまえ)
あなた
ありがとう
チャニョル
チャニョル
僕があのシーン撮りたいくらいだよ

いや、僕ならあのシーンは撮れないか笑笑
スタッフ
スタッフ
では、皆さん

撮影お疲れ様でした!

放送日をお楽しみ下さい!

この後、打ち上げがありますので参加される方はそのままお店に行って下さい
チャニョル
チャニョル
打ち上げ、行くだろ?

送ってやるよ
(なまえ)
あなた
いいの?

ありがとう
私はチャニョル先輩の車に乗り込み、打ち上げのお店に向かった
チャニョル
チャニョル
なあ、最近はどうなの?
(なまえ)
あなた
というと?
チャニョル
チャニョル
ほら、恋愛の方だよ
(なまえ)
あなた
ドラマに集中してたから特にはないよ
チャニョル
チャニョル
そっか

ほら、着いたぞ
お店に入り、一番端の席に座ると隣にチャニョル先輩が座る

テーブルを挟んだ正面にはスタッフの方が座っていた
チャニョル
チャニョル
あなた、何飲む?
(なまえ)
あなた
うーん、チャミスルかな
チャニョル
チャニョル
ワインにしなよ
(なまえ)
あなた
ワイン、酔いやすいからさ
チャニョル
チャニョル
いいじゃん、明日オフなんでしょ?
(なまえ)
あなた
まあね
お酒がテーブルに運ばれる

私の前には赤ワインが置かれた
チャニョル
チャニョル
じゃあ、乾杯
(なまえ)
あなた
乾杯
ワインは飲みやすくて一気に飲み干す
スタッフ
スタッフ
あなたさん、どんどん飲んでください
(なまえ)
あなた
ありがとうございます
テーブルにはボトルが置かれ次々に注がれ飲んでゆく

気づけばボトルが3本空いてた

飲み過ぎてしまい、酔いが回る

昨日は深夜の撮影もあってか睡魔が襲う

チャニョル先輩の肩にもたれる
スタッフ
スタッフ
あなたさん、大丈夫です?
(なまえ)
あなた
大丈夫です
チャニョル
チャニョル
いいよ、肩貸す
先輩が私の手を繋ぐ

手の体温が心地よい
スタッフ
スタッフ
なんか、2人絵になりますよね
チャニョル
チャニョル
そう?

嬉しいな
スタッフ
スタッフ
初回の放送で2人のカップリングが話題になりましたよ

お互いを見る目が本気で付き合ってるみたいだって
(なまえ)
あなた
そんな、恐れ多いですよ
チャニョル
チャニョル
はは、それは嬉しいな
私は酔いを覚ますために席を立ち、お店の外に出て電子タバコの蒸気を吸う
ヨウォン
ヨウォン
あなた
後ろを振り返るとヨウォンがいた

お酒を飲んだんだろう、顔がほんのり赤い
(なまえ)
あなた
酔いを覚ましにきたの?
ヨウォン
ヨウォン
それもあるけど

この後、時間ある?

飲み直しにバー行こ
(なまえ)
あなた
いいよ、マスターのとこ行く?
ヨウォン
ヨウォン
ううん、いいところがあるから
(なまえ)
あなた
わかった
吸い終わり、席に戻る

するとチャニョル先輩が私の手に絡みつく
チャニョル
チャニョル
ねえ、何話してたの?
(なまえ)
あなた
何が?
チャニョル
チャニョル
ほら、ヨウォンがあなたを追いかけて席を立ったからさ
(なまえ)
あなた
普通にお疲れ様って話よ
チャニョル
チャニョル
ふーん
スタッフ
スタッフ
嫉妬ですか?
チャニョル
チャニョル
まあ、そんなとこ
(なまえ)
あなた
先輩、冗談やめてくださいよ笑笑
スタッフ
スタッフ
あはは笑笑
チャニョル
チャニョル
あなた、この後2人で抜け出そ?
(なまえ)
あなた
え?
席移動をしたのかヨウォンが私の前のスタッフの横に座る
ヨウォン
ヨウォン
チャニョル先輩、お疲れ様でした
チャニョル
チャニョル
あ、ヨウォン

お疲れ様

最後のシーン、最高だったよ
ヨウォン
ヨウォン
ありがとうございます
スタッフ
スタッフ
じゃあ僕、移動するので主演の3人で仲良くどうぞ
チャニョル
チャニョル
あ、うん

ありがとう
私はグラスに残ったワインを飲み切る

するとチャニョル先輩はお酒を注ぐ
チャニョル
チャニョル
さあさあ、2人とも飲んで
ヨウォン
ヨウォン
ありがとうございます
話しながら飲んでいるとかなりの量を飲んでしまい完璧に酔ってしまった

私は先輩の肩にもたれ、抱きつく
チャニョル
チャニョル
あなた、流石に抱きつくのはさ
(なまえ)
あなた
先輩は私のこと嫌い?
チャニョル
チャニョル
そんなことはないけどさ

まあいいや
ヨウォン
ヨウォン
あなた、かなり酔ってるのでそのまま送りますよ
チャニョル
チャニョル
いいよ、こいつのマンションの部屋知ってるし

マスターにいえば入れてもらえるから
スタッフ
スタッフ
そろそろ、お開きにします

お疲れ様でした!
チャニョル
チャニョル
ほら、気にしないで
ヨウォン
ヨウォン
なら、同じ事務所の僕が送りますよ

事務所の送迎あるんで

それに不用意に撮られるのも良くないですし
チャニョル
チャニョル
そうだね、ありがとう
ヨウォン
ヨウォン
ほら、あなた立てる?
(なまえ)
あなた
うん
私はヨウォンの腕にしがみつき、席を立ち事務所の送迎車に乗り込む
ヨウォン
ヨウォン
あなた、酔いすぎ
(なまえ)
あなた
ごめん

けど注がれたら飲まなきゃって思って
ヨウォン
ヨウォン
ワインだったしね
(なまえ)
あなた
まあね
私は窓を少し開けて電子タバコを吸う

持っていた水を飲むと酔いが覚めた
ヨウォン
ヨウォン
大丈夫?

まだ飲める?
(なまえ)
あなた
酔い覚めたから
ヨウォン
ヨウォン
ううん、やっぱりこのまま家に送るから
(なまえ)
あなた
やだ、ヨウォンといたい
ヨウォン
ヨウォン
わかったよ

じゃあマンションで飲もっか
(なまえ)
あなた
うん
裏口のエレベーターで上がり、自分の部屋に入った

と思ったらそこはマスターのバーだった
マスター
マスター
どこをどう間違えたらこの部屋に行き着くんだよ
(なまえ)
あなた
マスターのカードキーだった
マスター
マスター
まあ、いいや

そのまま送ってやるよ
もう一度エレベーターに乗り込み、自分の部屋に入る

ヨウォンと2人きりになった
(なまえ)
あなた
ヨウォン、好き

こんなダメダメな私のこと、好きになってくれますか?
ヨウォン
ヨウォン
もちろん
飲み直そうと思ったのにそんなことも忘れヨウォンに抱きついた

するとヨウォンは私を抱っこしたままキスをした

ドラマのハッピーエンドはおんぶだった

でも現実のハッピーエンドは抱っこだった
(なまえ)
あなた
これからもよろしく
ヨウォン
ヨウォン
よろしくね
私は抱っこされたままベッドに倒れ込む

彼の腕から離れたくなかった
(なまえ)
あなた
愛してる
ヨウォン
ヨウォン
愛してるよ
(なまえ)
あなた
私のこと、嫌いになってたのかと思ってた
ヨウォン
ヨウォン
僕もだよ

打ち上げの時もずっと先輩といたし、手繋いでるし
(なまえ)
あなた
ヨウォン、打ち上げの時顔怖くて怒ってるのかと思った
ヨウォン
ヨウォン
怒ってたよ

何もできない自分にね

嫉妬してた
(なまえ)
あなた
なにそれ、可愛い
ヨウォン
ヨウォン
あなた、僕だけをみてね?
(なまえ)
あなた
わかってる
そういうとヨウォンは私の首に紅いしるしをつけた

その印は真っ赤な薔薇のようだった

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