第111話

Story109
303
2020/05/21 06:10
ホンソク side

あなたと一緒にいるといつも調子が狂う

キノとのキスを見て苛立ってしまう自分が嫌になる

部屋に入るとあなたの香水の残り香が僕を苦しめる

スマホを見るとあなたとのセルフィーの待ち受けがさらに胸を締め付ける

あなたの動かない笑顔を見ているとあなたが部屋に入ってきた
(なまえ)
あなた
ホンソク、また怒らせたね

ごめんね
素直に謝るあなたを見て僕が勝手に怒っているだけなのにと思ってしまう
ホンソク
ホンソク
怒ってないから

ただ僕が勝手に嫉妬しただけ
(なまえ)
あなた
酔いすぎてる自分が悪いよ
ホンソク
ホンソク
今度からはあまり飲み過ぎないでね
(なまえ)
あなた
ありがとう
ホンソク
ホンソク
それにしても今日の服は露出多いよ
(なまえ)
あなた
お気に入りなのになぁ
ホンソク
ホンソク
あまりにも誘い過ぎてる

男は危険だから気をつけて
(なまえ)
あなた
私に惹かれる人はいないよ
ホンソク
ホンソク
いる

今まさに僕がそうだから
(なまえ)
あなた
リップサービスが上手ね
ホンソク
ホンソク
そんなつもりでは言ってない
僕はあなたの腕を引っ張りキスをする
(なまえ)
あなた
そこまで演技が上手だと主演男優賞も夢じゃないね
そう言ってあなたは部屋を出た











キノ side
フイ
フイ
ところで今日はマスターのバーに行っただけ?
キノ
キノ
実家に行ってから観覧車乗ってバーに行ったよ
フイ
フイ
妹ちゃん、元気してた?
キノ
キノ
うん

あなたと仲良くしてたし
フイ
フイ
にしても家族に紹介したってことはそれだけ本気なんだね
キノ
キノ
そう

だからどんな手でも使う
(なまえ)
あなた
キノ〜

一緒に寝よー
キノ
キノ
今行く
あなたに呼ばれてたから席を立つ
シノン
シノン
声聞こえるから気をつけてよ
キノ
キノ
寝れなくしてみようかな
シノニヒョンに挑発した目を向ける

部屋に入るとあなたは電話をしていた










you side

リビングに戻りキノを呼ぶ

するとライから電話がかかってきた

うるさい心臓を落ち着かせて電話に出る

心臓がうるさいのはきっとアルコールのせいだと自分を落ち着かせる
(なまえ)
あなた
📞ヨボセヨ
ライ
ライ
📞あなた?

あのさ、明後日のルイのモールの撮影についてだけど俺が撮るから
(なまえ)
あなた
本当に?

嬉しい

じゃあ明日トレーニング頑張るね
ライ
ライ
もう十分魅力的なのに
(なまえ)
あなた
ライに撮ってもらうんだから絞るよ
ライ
ライ
ロイとルイから聞いたぞ

かなり絞ったんだって?
(なまえ)
あなた
ちょっとお肉が付いたからね
ライ
ライ
そうか

それでさ、この前のパーティーでの話だけどさ

仕事が落ち着くまで彼女作らないって言ってたじゃん
(なまえ)
あなた
そうね
ライ
ライ
ようやく気付いたんだ

うかうかしてられないって
(なまえ)
あなた
じゃあ結婚するの?
ライ
ライ
ああ、家業を引き継ぐ為に結婚する
(なまえ)
あなた
そうなんだ

お相手は?
ライ
ライ
まだ知らないけどうちと取引のある令嬢だって
(なまえ)
あなた
よかったじゃん

おめでとう
口ではおめでとうと言いつつ、目から涙が流れる
ライ
ライ
ありがとう

また決まったら紹介するね
(なまえ)
あなた
きっと素敵な人だと思う
ライ
ライ
一番最初にあなたに伝えたくてね
(なまえ)
あなた
何でよ笑笑

私の気持ちを知っててそういうこと言うのずるいよ
ライ
ライ
え?
(なまえ)
あなた
ずっとライのこと好きだったのに
ライ
ライ
僕も好きだよ

けどね、お互い家のこともあるし素直になれなかったんだ
(なまえ)
あなた
嫌いだと言われた方が楽だよ
ライ
ライ
ごめん
(なまえ)
あなた
こっちこそごめん

今酔ってるから言ったこと忘れて

結婚おめでとう
ライ
ライ
ありがとう

また撮影でな
(なまえ)
あなた
うん、おやすみ
ライとの電話を切るとキノは静かに部屋で座っていた
キノ
キノ
大丈夫?

泣いてるけど
(なまえ)
あなた
うん、大丈夫









キノside

電話の内容からしてあなたの好きな人だとわかる

嬉しそうな顔をして話している

けど話しているうちに涙を流していた

声は変わらないのに涙だけ流している

あなたは僕の為に泣いてくれるだろうか

キノ
キノ
大丈夫?

泣いてるけど?
(なまえ)
あなた
うん、大丈夫
大丈夫と言いながら大丈夫じゃない表情をしている
キノ
キノ
何があったの?
(なまえ)
あなた
ライのこと、好きじゃないって言ったけど嘘みたい

ライ、結婚するんだって
キノ
キノ
それで泣いてたの?
(なまえ)
あなた
うん、ライ優しくてさ

私のこと、好きだよって言ってくれたけどお互いの家のことを考えると結婚はおろか付き合うのを躊躇ってたって嘘ついてくれたの
キノ
キノ
ライさんはあなたの為を思ってそう言ったんだよ
(なまえ)
あなた
その嘘が苦しくてさ

本当は私のこと好きでもないのに
キノ
キノ
そんなことないと思うよ

じゃなかったら一緒に仕事もしないし仕事の後に飲みに行ったりしないよ
(なまえ)
あなた
そうなのかな

ごめん、キノ

今日は甘えてもいい?
キノ
キノ
いいけどさっきからキノって呼び過ぎ

ヒョングって呼んで
(なまえ)
あなた
わかった

じゃあ寝るまでヒョングって呼ぶね
内心、あなたの心からライさんの想いがなくなったことに安心している

けどあなたの心に落とした影の大きさに苛立つ
キノ
キノ
キノって呼んだから罰ゲームね
あなたのおでこに2回デコピンする
(なまえ)
あなた
痛いよ笑笑
おでこをさすりながら上目遣いで笑うあなたにどきっとした

思わず抱きしめてキスをした

唇を離すとあなたのほうからキスをしてきてベッドに倒れ込んだ

キノ
キノ
おやすみ
(なまえ)
あなた
おやすみ

ヒョング、離れないでね
僕の腕の中であなたは眠りについた

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