you side
リビングに行くとユウトは家族と電話をしていた
電話を終えたユウトはソファーに座り、私の写真集を見ていた
私はプライベートジェットを飛ばす用意をした
時間も夕方とあってパイロットは捕まらなかったけど小型だから飛ばすのは私だけでいい
私はユウトの手を引き、車に乗り込み空港へと向かった
空港に着き、飛行機に乗り込む
すぐさま離陸をした
長野にある飛行場に着陸申請をし、フライトに集中する
その間、ユウトはコックピットのドアの側の席に座っていた
ドアを開け、会話をする
私は機内に音楽を流した
私は着陸態勢に切り替え、着陸をする
飛行場に着き、タクシーに乗り換えデパートに向かった
デパートに入っているディオールに行く
服を1式買う
そういうとユウトは男女ペアの財布とバッグを買った
私は食品フロアに行き、アルマンドのシャンパンとケーキ、花束を買った
再びディオールのお店に戻りユウト共にタクシーに乗り込む
ユウトの実家に向かった
ユウトの実家のピンポンを押すと綺麗な人が出てきた
リビングに通されると美味しそうな匂いが漂う
私はさっき買った手土産を渡す
私はライから受け取った写真を渡す
私はキッチンに立ち、一緒に夕飯の支度をする
3人で食卓を囲む
料理はどれも美味しい
手土産として持ってきたケーキが出される
お母さんとリビングに2人きりになる
ユウト side
シャワー浴び終え、リビングに行こうとすると2人の会話が聞こえる
本当に男前すぎる
そのセリフは僕があなたのお父さんに言いたかったのに
母さんも気が早い
けどあなたとなら幸せな家庭が築ける気がする
リビングのドアを開け、あなたをシャワーに行かせる
僕は母さんの正面に座った
僕のジャージを緩く着たあなたが現れる
よく見るとそれは僕の体操服だった
僕はあなたの手を引き、自分の部屋に入る
そういうとベッドに腰掛けるあなた
隣に座り唇を重ねる
嬉しくて抱きつく
すると勢いよくベッドに倒れ込む
あなたからは同じシャンプーと柔軟剤の匂いがした
心地よくてそのまま眠りについた
翌朝
目を覚ますとそこにはあなたはいなかった
リビングに入るとキッチンであなたと母さんが並んで朝ごはんを作っていた
テンポよく食材を刻む音と味噌汁のいい香りがする
2人の後姿を見てちょっと感慨深いものが胸に押し寄せる
もし、娘が生まれたらあなたは娘と並んでご飯を作るのかな
そんなことを考えているとテーブルに朝食が並んだ
味噌汁、卵焼き、野沢菜のおにぎり、サラダが並ぶ
味噌汁を飲むと母さんのいつもの味がした
卵焼きはほんのり甘く、出汁の香りが鼻に抜ける
母さんの卵焼きとはちょっと違い、出汁が口いっぱいに広がる
野沢菜が刻まれ混ざられたおにぎりはいつも母さんが作ってくれたおにぎりだった
それから朝食を食べ終え、タクシーに乗り飛行場に向かう
飛行機に乗り込むと何故か東の方向に向かった
飛行機の静かな揺れで気づけば眠ってしまった
you side
ユウトは静かに眠っていた
幸せそうな寝顔は愛おしい
寝かせてあげたいけど短距離ということもあって1時間程のフライトだった
着陸をし、ユウトを起こしプライベートジェット専用の出口に行くと見慣れた人がそこにはいた
太郎のポルシェのSUVに乗り込む
後部座席に座る
窓を開けて電子タバコを吸う
タバコを吸い終えると睡魔に襲われた
ユウト side
静かな車内で後ろを見ればあなたが寝ていた
花屋に入ったあなたは花を選ぶ
あらかじめ花を決めていたようで手早く花を選ぶ
全ての言葉が、あなたに当てはまる
お花を買い終えると、再び車に乗り込み、墓地に向かう
お墓は海の見える丘に建っていた
手早くお墓を綺麗にするとさっき買ったカサブランカを飾る
お墓の前で手を合わせる
太郎さんがお墓に腕時計を置く
置いた時計を再び太郎さんは付け直した
そういうとあなたは海に向かっても手を合わせた
海に反射した光があなたの目をまた反射させていた
太郎さんとあなたが車に戻る
僕はまたお墓に手を合わせて誓う
お墓を後にして車に乗り込む
you side
先に車に戻り、タバコを吸う
ユウトはおばあちゃんのお墓に手を合わせ何かを言っている
するとユウトは車に戻った
窓を開けてタバコを再び吸う
潮風が車に流れ込む
優しい風だった、まるでおばあちゃんが頬を撫でてくれるように
たわいのない話で車内は盛り上がる
お寿司屋の前に着くとそこには綺麗な女性が立っていた
店内のカウンターに座り、お茶を飲む
お寿司をいつものように頼む
ユウトはお姉さんにディオールの紙袋を渡す
私はユウトのディオールの写真も渡した
出されるお寿司をどんどん食べてゆく
お寿司を食べ終え、お店を出る
お姉さんとは別れ、2人で街中を買い物する
デパートのショーウィンドウを見るとシャネルとディオールの広告を交換していた
私のシャネルの香水の広告の隣にユウトのディオールの広告が並んでいた
そういうとユウトはそのディオールの店に入り、サングラスを2つ買う
そのサングラスをつけて手を繋いで歩く
時計を見ると4時を指していた
フライトまであと3時間で自由時間が2時間ほど残っていた
ユウトの手を引き、タクシーに乗り込む
私がよくダンスの練習を太郎としていたビルに行く
屋上に上がると街をオレンジに染めていた
ユウトに抱きつく
そしてどちらかともなく唇を重ねる
この瞬間を残していたくて写真を撮る
すると階段の方から声が聞こえた
太郎にスマホを渡す
そういうと太郎は私達を写真撮ってくれた
太郎の車に乗り込み、空港に向かう
車から降りると太郎はエンジン音を響かせて車を走らせた
私もユウトとジェットに乗り込み、ソウルに帰った
空港に着き、私のマンションに戻る
部屋に戻るとコンシェルジュが小包を届けてきた
中を開けると太郎からのプレゼントだった
そこにはカサブランカをモチーフにした写真立てだった
私はスマホから太郎に撮ってもらった屋上での写真をプリントする
そしてその写真をその写真立てに飾った
バルコニーに出るとソウルの夜景が眩しい
けど横にいる人の笑顔はもっと眩しかった
夜風が冷たくてユウトに抱きつく
抱きしめられたまま再び唇を重ねる
そのまま抱えられベッドに倒れ込んだ
お互いの体温を確かめるようにそのまま離れられずにいた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。