you side
空港に着くと社長とケイト、ライにレイ姉さんが集合していた
マスターと天気図を見ながら飛行ルートを考える
ミーティングも終わり、コックピットに入る
するとライがやってきた
数枚写真を撮り、ライは客席に戻った
離陸をし、自動操縦に切り替える
マスター side
あなたは結婚は幸せになるためにするものと言う
あなたを幸せにできるのは誰だろうか
かつてあなたの父に聞いたことがある
俺はその言葉を信じてずっと側にいた
いずれ、きっと、そう信じてきた
その時が来るまで我慢していたんだ
けどあなたの心には兄さんしか写ってなくて、今は俺以外の誰かかもしれない
情けなくて苛立つ
あなたにマスターと呼ばせるには訳がある
マスターと呼ばれると仕事モードになり、恋愛対象として見なくて済む
逆に言い換えればあなたにルイと呼ばれるとあなたのことを恋愛対象として見ちゃう
ルイと呼ばれた時は胸が締め付けられ、離れたくなくなる
いつかはあなたの背中を見送らないといけない
その時に振り返ってマスターと言われれば俺の気持ちに踏ん切りがつく
ルイと呼ばれたらその背中を抱きしめて引き寄せるかもしれない
そんなことを思いながら操縦していると気づけば着陸をし、搭乗ゲートに横付けしていた
出口に行くとあなたのネームボードを持った太郎がいた
SUVに乗り込む
あなたのフェラーリが先に前を走る
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!