第203話

Story200
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2020/08/07 10:18
フイ side

ジーナさんとあなたの会話を聞く

あなたが泣き顔を見せた人って?

マスター?ロイさん?それともメンバーの誰かなのかな

指先の神経を研ぎ澄ませて、矢を投げる

最後にダブルブルに3本刺し、圧勝した
(なまえ)
あなた
負けちゃった
フイ
フイ
じゃあ、僕の約束聞いてくれるね?
(なまえ)
あなた
もちろん

ねえ、祝杯あげない?

喉乾いちゃった
フイ
フイ
いいよ
そういうとあなたはダーツ場にあったバーカウンターに入り、スクリュードライバーを作った
(なまえ)
あなた
はい、どうぞ
フイ
フイ
前も僕にこのカクテル作ったよね?
(なまえ)
あなた
そうだね
フイ
フイ
一つ聞いてもいい?
(なまえ)
あなた
なに?
フイ
フイ
あなたは泣き顔を誰に見せたの?
ジーナさんとの会話で気になったことを聞く
(なまえ)
あなた
それは…

内緒かなぁ

けど私が好きな人にしか見せられない顔は寝顔でも泣き顔でもなくて甘える顔かなぁ
フイ
フイ
酔ったら甘えるじゃん
(なまえ)
あなた
それはお酒が入ってるからだよ

そうではなくて助けを求めたり、しんどい時にしんどいとは言えないの

それにシラフで甘えるの苦手なんだよね
フイ
フイ
抱え込みすぎるの、良くないよ
(なまえ)
あなた
わかってる笑笑
時々、あなたは遠い目をする

どこか寂しそうだけどその目は孤高で

今まさにその目をしている

護りたくなって強く抱きしめる
(なまえ)
あなた
どうしたの?
フイ
フイ
護るから

だからそんな寂しそうな目をしないで
(なまえ)
あなた
大丈夫だから

ね?
そう優しく僕の耳元で呟く

そういってるこの時も僕には見えないがまだ遠い目をしているだろう
フイ
フイ
好きな子を護りたいって思うのは自然だよ
そう言ってあなたと唇を重ねる

あなたの唇は冷たいスクリュードライバーで冷えていた

離れるとあなたは笑顔だった
(なまえ)
あなた
オレンジの味しかしないね笑笑
フイ
フイ
僕にとっては恋の味だよ

甘酸っぱくて酔いやすくて

そしてカクテル言葉をあなたに送るよ

あなたに心を奪われた

好きだよ
(なまえ)
あなた
その告白、キュンキュンするなぁ

悔しいよ

私が教えたカクテル言葉なのに笑笑
あなたは電子タバコを吸うと水蒸気を吐き出す

間接照明しかないこの部屋の照明が当たり妖しくあなたの顔を照らす

水蒸気が光を反射してあなたの周りはティンカーベルが魔法の粉をかけたように輝く
フイ
フイ
答えは今じゃなくていい
(なまえ)
あなた
答えは近い内に出すね
フイ
フイ
うん
(なまえ)
あなた
おかわりいる?
フイ
フイ
お願い
あなたの長い指でマドラーを回す

手にさっきのティンカーベルが宿ったみたいだ
(なまえ)
あなた
ずっと見られてると緊張するじゃん
フイ
フイ
ずっと見てられる
(なまえ)
あなた
そう?
フイ
フイ
芸術的だから
(なまえ)
あなた
知ってる?

一番難しいカクテルは混ぜて作るステアカクテルなの

マスターによく教えてもらったけど、ステアの時にガラスにマドラーはぶつけたらいけないんだよ

けどしっかり混ぜないと美味しいカクテルはできない
フイ
フイ
奥深いね
(なまえ)
あなた
だよね笑笑

簡単に見えて難しい
あなたはカクテルを飲むとビリヤードでブレイクをする

1人黙々とボールを穴に入れる
フイ
フイ
ビリヤード、上手だね
(なまえ)
あなた
うん、よくライとリーと遊んでたから

最後に3人で遊んでから2年以上一緒には遊んでないけどね
ボールを打つ時に前屈みになってスカートの裾が上がる

艶かしくて誘ってるようにしか思えなかった
フイ
フイ
マスターと結婚するの?
(なまえ)
あなた
わからないや笑笑

マスターからプロポーズされたけどまだ答えてない
フイ
フイ
マスターのことだから大きな指輪なんでしょ?
(なまえ)
あなた
マスターからは指輪はもらってないよ

ピアスもらったの

いい加減ライからもらったピアス外せって怒られちゃった
あなたは髪の毛を耳にかけると大きなダイヤのピアスが煌めく
フイ
フイ
今つけてるのがもらったやつ?
(なまえ)
あなた
そうよ
フイ
フイ
綺麗だね
(なまえ)
あなた
外そうにも外せなくて
なんだかそのピアスが結婚を受け入れたサインのように見える

カクテルを一気に飲む
(なまえ)
あなた
一気に飲むと酔うよ

かなりウォッカ入ってるから
フイ
フイ
酔いたいから
(なまえ)
あなた
そっか

飲み終わったら寝る?
フイ
フイ
うん
あなたはガラスを一気に傾け飲み干した

僕は身体中が火照り真っ赤だというのにあなたは顔色一つ変えない

いつも酔うと甘えるあなたみたいにあなたにもたれる
(なまえ)
あなた
赤ちゃんみたい
フイ
フイ
それでもいいかも
あなたの体温に蕩けそうになる

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