第230話

Story 246
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2020/10/04 09:45
イェナン side

撮影中、あなたは僕を真っ直ぐ見つめる

その視線が僕を突き刺す

撮影が終わり、ウソクの撮影が始まる

あなたはマスターと時折話していた

ウソクの撮影も終わり、あなたはライさんと喫煙所に消える
マスター
マスター
お前ら、撮影よかった
ヨウォン
ヨウォン
ありがとうございます
マスター
マスター
俺の仕事の時もそれぐらい出来たら良かったのに
ウソク
ウソク
あの時はあなたにドキドキし過ぎて撮影どころじゃなかったです
マスター
マスター
そういえばあなたはどっちのドレス選ぶかな
イェナン
イェナン
リーさんとロイさんの賭けですか?
マスター
マスター
ああ、俺の予想はリーかな
ウソク
ウソク
どうして?
マスター
マスター
ロイのセンス謎だから
ヨウォン
ヨウォン
ロイさんのドレスも良かったですよ
マスター
マスター
まああなた次第だな
(なまえ)
あなた
おまたせ
ちょっぴりアイラインをにじませたあなたが現れる
マスター
マスター
待たせるな
(なまえ)
あなた
ご飯、何食べる?
マスター
マスター
そうだな

美味しいご飯がいいな
(なまえ)
あなた
ならイタリアに詳しいライに聞こうよ

ライ〜
ライ
ライ
何?
(なまえ)
あなた
美味しいご飯、教えて

できれば撮影前でも食べれるところ
ライ
ライ
なら、美味しいリゾットのご飯がある

予約しとくからそこに行っとけよ
(なまえ)
あなた
ありがとう

だってさ
マスター
マスター
じゃあ、車に乗り込め

あなたは助手席で店まで案内しろ
(なまえ)
あなた
はーい
車に乗り込み、あなたはドライバーに道案内する
イェナン
イェナン
仕事終わった〜!
マスター
マスター
これからだ

パリコレが残ってる
ウソク
ウソク
確かに
(なまえ)
あなた
3人は買い物とかした?
イェナン
イェナン
うん、昨日ね

トレーニング後に
(なまえ)
あなた
なら良かった

だからウソク、リップ買ってくれたの?
ウソク
ウソク
そうだよ?
(なまえ)
あなた
ありがとう
マスター
マスター
あなたは道案内しろって
(なまえ)
あなた
わかってるって
窓を開けて電子タバコを吸っている

時折ドライバーにイタリア語で道案内をする

マスター
マスター
つか、眠たい
(なまえ)
あなた
もうそろ着くから寝ないで
マスター
マスター
あの曲流してくれ
(なまえ)
あなた
わかった
あなたは洋楽を流す

歌詞を聴いて頑張って訳して理解してみる

君のせいでか何も手がつかないという歌だった
イェナン
イェナン
この歌って?
(なまえ)
あなた
マスターのお気に入りの曲

Ne-Yoのbecause of you
マスター
マスター
あなたのせいで本業が手につかない

あなたのせいで人生狂わされたって歌
(なまえ)
あなた
そういう意味でこの曲好きなの?
マスター
マスター
まあそんなとこ
(なまえ)
あなた
この曲は彼女のせいで狂ってしまう

彼女はまるで危険なドラッグだ

近づいたらダメだとわかってるのに自分が止められないっていう意味なの
マスター
マスター
だから彼女をあなたにはめてみろ

その通りじゃないか

あなたが駆け込んだバーが隣だったらよかったのに
(なまえ)
あなた
もし、そうだとしたら自分はまだ練習生してたかもね
マスター
マスター
父さんに連れ返されて結婚してたかもな
(なまえ)
あなた
だね
悲しい顔をして煙を吸い込む
イェナン
イェナン
でも、もしそうなら出会えてなかったわけだし

いろんなことを含めて運命じゃないかな
(なまえ)
あなた
運命ね

だとしたら、私が彼にとって運命な人になったらいいな
イェナン
イェナン
彼って?
(なまえ)
あなた
彼は彼よ
あなたはフロントミラーで僕を見つめる

鏡の目に吸い込まれそうになる
(なまえ)
あなた
あ、着いたよ

ほら、お腹空いたし美味しいもの食べよ?
店員さんに案内されてテラス席に座る

メニューに目を通すも何が書いてあるかわからない
マスター
マスター
ここ、リゾットたくさんあるな
(なまえ)
あなた
確かに
そういうとマスターは紙ナプキンにメニューを韓国語に訳して書く

あなたは中国語に訳して書いてくれた
(なまえ)
あなた
これでわかる?
イェナン
イェナン
うん
マスター
マスター
ほら、ヨウォンとウソクはこっち
(なまえ)
あなた
そっか、マスター中国語はわからないのか
マスター
マスター
わかるけどイタリア語を中国語には訳せないよ
(なまえ)
あなた
言語は私の勝ちだね
マスター
マスター
ふざけるなよ笑笑
(なまえ)
あなた
だって私、日本人だけどイタリア語を中国語に訳したし
マスター
マスター
ロシア語話せないくせに
(なまえ)
あなた
そこマウント取る?
マスター
マスター
🇷🇺マウント取ってきたのはそっちだ

ロシア行っても訳してやんない
(なまえ)
あなた
🇨🇳ロシア語で話さないでよ
イェナン
イェナン
🇨🇳この2人、ハイレベル過ぎる
(なまえ)
あなた
🇨🇳ハイレベルなのは私だけ
ウソク
ウソク
みんな、韓国語で話してよ
(なまえ)
あなた
そうね笑笑
ヨウォン
ヨウォン
中国語はギリギリわかるけど
ウソク
ウソク
僕がわからない
(なまえ)
あなた
🇯🇵ウソクは日本語上手だから
ウソク
ウソク
🇯🇵あなた、好きだから

大和撫子だし
マスター
マスター
🇯🇵俺も日本語話せるからな

それに大和撫子とは程遠いぞ

さらっと好きとか言えるようになったんだな
イェナン
イェナン
🇨🇳あなた〜、日本語わからないから
(なまえ)
あなた
🇨🇳日本語は難しいから今度教えるね
ヨウォン
ヨウォン
🇨🇳僕にもね
マスター
マスター
メニュー、決めたか?
イェナン
イェナン
多すぎてわからない
(なまえ)
あなた
じゃあ、任せて
ウソク
ウソク
じゃあ、あなたにおまかせする
ヨウォン
ヨウォン
僕も
あなたは店員さんを呼び注文をする

マスターも続けて注文をする

すると店員さんはミモザを持ってやってきた
マスター
マスター
食前酒だってさ

ミモザとは最高だな

それもドンペリの
(なまえ)
あなた
ミモザならクリスタルの方がよかったかな
マスター
マスター
クリスタルなら普通に飲みたいな
(なまえ)
あなた
別荘行ったらたくさん飲めるから
マスター
マスター
お前は先に帰国するんだろ?
(なまえ)
あなた
うん、そうだね

時差のこと忘れてて別荘で1泊してたら私の仕事に間に合いそうにないからね
マスター
マスター
時差忘れんなよ
(なまえ)
あなた
何時まではわかるんだけど日付は流石にさ計算してなかったの

あとフライト時間
マスター
マスター
パイロットの免許証返納しろ
(なまえ)
あなた
じゃあ副操縦士なしになってもいいの?
マスター
マスター
🇮🇹俺の人生の副操縦士になってよ
(なまえ)
あなた
🇮🇹みんながいるまで恥ずかしいよ

そんなこと
マスター
マスター
🇮🇹イタリア語だから、大丈夫
イェナン
イェナン
何話してたの?
(なまえ)
あなた
普通にイタリア語の発音の確認

明日はパリコレだし、デザイナーはイタリア出身が多いから
マスター
マスター
🇫🇷倒れるなよ
(なまえ)
あなた
🇫🇷私、そこまでやわじゃない
マスター
マスター
🇫🇷それでこそお前だ
マスターとあなたはまた違う言葉で会話をする

2人の背景も合わさってドラマのワンシーンのようで絵になるカップルだった
ウソク
ウソク
次は何語?
(なまえ)
あなた
フランス語だよ笑笑
マスター
マスター
あ、ご飯来たぞ
(なまえ)
あなた
ポルチーニとチーズのリゾット、美味しそう笑笑
口に入れるとポルチーニの香りが鼻に抜ける

マスターは店員さんを呼び止め、何かをオーダーする
ヨウォン
ヨウォン
何を頼んだんですか?
マスター
マスター
今にわかるよ
店員さんは白い塊を持ってきて僕たちのリゾットに何かを振りかける
(なまえ)
あなた
白トリュフ?

確かに合うかも
初めての白トリュフは黒トリュフとの違いがわからない

けど今まで食べたことがあるトリュフの中で香りも味も強かった
マスター
マスター
白トリュフと白ワイン

いいコンビだ
ミモザのグラスが下げられると白ワインが入ったグラスがテーブルに並べられる

全てスマートにこなせるマスターが羨ましい
(なまえ)
あなた
マスター、本当に食にうるさいね
マスター
マスター
そういうあなたもな
ヨウォン
ヨウォン
マスターに憧れます
(なまえ)
あなた
憧れるとろくなことないよ
マスター
マスター
この後、どうするんだ?
(なまえ)
あなた
ホテルに戻って荷物まとめたらパリに前乗りして明日のパリコレに備えるかな
マスター
マスター
アフターパーティーのドレス用意したのか?
(なまえ)
あなた
あ、忘れてた
マスター
マスター
大丈夫、リーとロイが用意してるみたいだぞ
(なまえ)
あなた
ならよかった
イェナン
イェナン
そういえばそのパーティーにつけて欲しいアクセサリーも買ったから見てね
(なまえ)
あなた
ほんとに?

嬉しい笑笑
食事を終え、車に乗り込みホテルに戻る

荷物をまとめてロビーに集まる

あなたは先にロビーのソファーで電話をしていた

楽しそうに電話をする相手は一体誰なんだろう
(なまえ)
あなた
うん、またね笑笑

わかってるって笑笑

帰国したらね?
電話を切り、あなたは車に乗る

続いて僕たちも車に乗り、空港へと向かう

プライベートジェット専用のレーンを抜けて飛行機に乗り込む

あなたの隣はレイさんが座っている

2人は仲良くガールズトークをしていた

レイさんが喫煙所に行ったタイミングを図ってあなたの近くに行き、プレゼントのアクセサリーを渡す
イェナン
イェナン
これ、さっき言ってたプレゼント
(なまえ)
あなた
ありがとう
レイさんがあるく音が聞こえる

プレゼントに目を落とした隙にあなたのおでこにキスをした
イェナン
イェナン
じゃあね
きっと僕の顔は飛行機の窓から差し込む夕陽で赤く染まっているだろう

胸の鼓動が止まらない

お昼に飲んだワインのせいだ

気圧の差で酔いが回りやすいんだと思う

席に座り、車に流れていた曲を聞く

確かにあなたに近づいたらダメだと思う

だって彼女は甘すぎるドラッグだから

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