you side
ケイトのキスに驚く
テレビでYouTubeを開き再生する
MVの出来に満足し、ケイトと寝室に行き眠りについた
翌朝
目が覚めるとケイトは子供のような寝顔だった
こっそり写真を撮ろうとする
そういうとケイトは私をくすぐった
私はベッドから起き上がり、シャワー浴びて朝ごはんを作る
ケイトは私がご飯を作っている間にシャワーを浴びる
仲良く朝ごはんを食べてスケジュールの確認をする
今日はオフだったのでケイトと買い物に向かう
ケイトと車に乗り込み、空港に向かう
小型のジェットで福岡へと向かう
天神で買い物をしたりする
人の目を気にすることない幸せを噛みしめる
ケイトははじめての日本ではしゃいでいる
インターネットで検索したラーメン屋さんに行く
ラーメン屋さんの入り口にあるのれんが気に入ったケイトはそこで写真を撮る
お互いにのれんから顔を出した写真を撮る
それからの衣装や服を買う
こんなに休まる休暇は久しぶりだった
一緒に観覧車に乗る
福岡の街並みが一望できる
ふと、キノと乗った観覧車を思い出す
そういうとケイトは私にキスをした
そんなケイトの笑顔は夕焼けの優しくオレンジで染まっていた
観覧車を降りて空港へと向かう
1人コックピットに入り離陸をする
ふと窓を見るとケイトが好きと言った真っ赤な太陽が沈もうとしていた
ウソク side
朝起きてスマホを見る
時刻は朝の5時だった
あなたが去った日、一緒に定食屋に行ったのもこんな時間だったなと思う
YouTubeを開くと昨日社長が見せてくれたMVが上がっていた
見ると2人の表情は儚くてお似合いだった
いくら公開交際で付き合ったフリをしているからといっても僕の胸は痛い
ベッドシーンでは僕が知ってる顔ではない
いつもの猫のような目ではなく、愛おしい人を見る目だった
演技だと言い聞かせても自分が納得しない
バイクに乗った時に抱きしめたあなたの感覚が腕に残っていて自分を苦しめる
歌詞を反芻して思う、僕が一番Aspirinが欲しい
やっぱりあなたは僕にとってdrugでしかない
けどそのdrugで与えられる快感と幸福感が堪らなくてdrugがなくなると痛みが全身を襲う
例えaspirinを与えられてもやっぱり効かなくてdrugを求めて暗闇を彷徨う
あなた、早く戻ってきて
それとも忘れた方がいいのだろうか
いや、忘れられる訳がない
すっかり目が覚めて中庭を行くも僕が好きな甘いタバコの匂いはしない
こっそりホンソギヒョンの部屋に入ってあなたの引き出しを開けてもそのタバコは見つからなかった
枕を濡らすホンソギヒョンは大きなベッドで端に寝ていた
片方はあなたのスペースでいないのに空けていていつでも帰ってきてもいいようにしてあった
その様子を見て苦しくなって僕はリビングに行った
冷蔵庫にはあなたが飲んでいたテキーラがある
上海でのラウンジの会話を思い出す
テキーラをオレンジジュースで割って飲む
テキーラサンライズになり損ねたこのカクテルは僕にあっていた
テキーラサンライズのカクテル言葉は熱烈な恋
けどサンライズを表すグラナデンシロップがない
燃え上がる太陽がないこのカクテルは虚無感しかなかった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。