第110話

Story108
340
2020/05/21 01:20
ヨウォン side

チキンを食べ終わり、映画を観ているとキノとあなたが帰ってきた

お酒が強いあなたがかなり酔っていた

それこそ、ライさんとのデートの時と同じくらい酔っていた

2人は何かゲームをしているようで罰ゲームとか言ってキノはキスをする

あなたは酔うと甘えたりキスをすることは知っている

キスをされて自ら舌を絡ませることはない

それも悪ふざけ以外でみんなの前ではしない

キノに酔わされてトロンとしていたあなたはいじらしかった

何よりキスの後の幸せそうな笑顔を見たことがない

僕たちがいるのに2人は2人の世界で笑い合っている

その様子に機嫌が悪くなったホンソギヒョンはいじけて自室に籠もった

ヒョンも分かりやすいんだよな

しかもその後に申し訳なさそうにいつもあなたはヒョンに擦り寄る

ヒョンとは正面にぶつかって喧嘩もする

僕とは喧嘩もしないし、キスをしても応えてはくれない

ただ僕の愛を受け止めてあなたからはリターンはない

好きだとか愛してると言われても満たされない

キノがあなたを介抱する手を解く勇気もない

僕はどうしたらいいかわからない

静まりかえったリビングに映画のエンドロールだけが響く
フイ
フイ
またホンソク、怒っちゃった
シノン
シノン
仕方ないといえば仕方ないのかな
ウソク
ウソク
まあ、キノもあなたも悪いけどいつもヒョン怒っちゃうよね
ジノ
ジノ
気持ちはわかるけどね

あなたっていつも猫みたいに自由だし
イェナン
イェナン
近くなったかと思うとすぐ他の人の所に行ってしまって、こっちが忘れようとかあなたへの想いは勘違いだと言い聞かせてるときにまた近寄ってきて僕のこと離さないし
フイ
フイ
あー、わかる
ヨウォン
ヨウォン
僕はみんなずるいって思うよ

どんなにあなたに近づきたくても分厚い透明な壁があるようで近づいた気がしないんだ

でもみんなは近づいてくれてるって感覚があるから
ユウト
ユウト
ヒョンの言うことわかる

みんなは感情をストレートに伝えてるけど僕は伝えれない

行動で示してみても言葉で伝えれないと意味がない気がする
ユウトが話し終わるとキノがリビングにきた
キノ
キノ
何話してるの?
ジノ
ジノ
あなたのこと
フイ
フイ
今日は2人で何してたの?
キノ
キノ
秘密
フイ
フイ
本当のこと言って
キノ
キノ
マスターのバーに行ってゲームしてた

僕のことをキノって呼んだら1杯飲むっていうゲーム

2人だけの時くらいアイドルのキノとしてではなく1人の男としてヒョングとして見てもらいたかったから
フイ
フイ
その気持ちはわかるよ
ジノ
ジノ
別に2人きりの時は何してもいいけどみんなの前ではやめて欲しかったかな
ウソク
ウソク
2人きりの時は何してもいいんだよね?

僕何するかわからない
(なまえ)
あなた
あれ?ヒョング?
軽く酔いが覚めたのだろうかリビングにあなたが入ってきた
キノ
キノ
ごめん、寂しかった?
(なまえ)
あなた
誰も居なかったからさ
そう言うとあなたは僕の横に座って肩に頭を乗せてきた
フイ
フイ
ほら、ヨウォン

壁なんかないじゃん
(なまえ)
あなた
壁って何の話?
上目遣いで僕の目を捉える
ヨウォン
ヨウォン
秘密
(なまえ)
あなた
いってよー
そう甘えてくるあなたはかわいらしかった
フイ
フイ
あなた、ホンソクのところ行ってきて

ご機嫌斜めになってる
(なまえ)
あなた
はーい
ヨウォン
ヨウォン
行かないで

もうちょっとここにいて
あなたの腕を掴む
(なまえ)
あなた
王子様に甘えたいけど今度ね?
そう言うと僕に優しくキスをした

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