稀咲あんは私に銃を向けそう言った。
あなた「出来るんじゃない?独り占め。」
あん「…は、?」
稀咲あんは声をワントーン落として言った。
あん「ば、馬鹿じゃないの…!?今更そんな…」
あなた「今更?恋にそんなの関係ない。恋は盲目って言うでしょ。」
あん「…あんたのそういうとこが大っ嫌いよ、」
あん「あいつはそういうとこに惹かれたんだろうけど、」
あなた「なんか言った?」
あん「別に。ていうかあんた怖くないの?銃向けられて」
あなた「怖いよ。足がすくむほどね、」
あなた「でも、あなたのその気持ちもわかるから。殺されるのは嫌だけどね。」
あん「ここに来たってことは殺される覚悟があったってことでしょ…」
あなた「まぁそうなるね。私がいたところで何も変わらなかったわけだし。もういいかなって思い始めてたところだよ」
あん「は?あんた何言ってんの?馬鹿?」
あなた「馬鹿じゃなくてアホなだけ。」
あん「変わんないわよ…」
…ってあれ?会話出来てる?
こう見るとこの子もただの恋する乙女に変わりない
振られた以上、応援してあげなきゃな。
あなた「応援、するよ。私は」
あなたの恋。
あなた「貴方のしてきた事は許せないかもしれないけど」
あん「許さなくていいわよ、分かってるから。そのくらい。」
あん「あんたの大切な人、奪ってごめん_________。」
あなた「……へっ、?」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。