第59話

愛玩人形
172
2021/08/02 13:58
そこは白銀の美少女があられもない姿で様々な格好で飾られていた



(なまえ)
あなた
っ!!

本当に変態じゃん!
伏黒恵
伏黒恵
ド変態だな
何体もの美少女が恐らく造り手の意図に合わせて

その美しい体、顔を妖しげにさらけ出し誘うようにポーズをとっていた

同じ同性としても何かいけない感情が湧いてくるようなほど魅力的な少女だった



(なまえ)
あなた
(伏黒くんはなんで平然としてるんだろう……

さすがにこれはえっちすぎる!)
スタスタと歩く伏黒くんは頼もしいを通り越して男としてそれはどうなの?と疑問に思うほど勇ましかった
見ないようにと思っても視界にうつる蠱惑な美少女の瞳は

熱を持ってこちらを見ているような気がした



薄暗い部屋に作品をライトアップする光は

怪しげに揺らめき

美少女の体に影を落とす



(なまえ)
あなた
(なんでこんな……

ド変態屋敷!

もう全部破壊してしまおうか?

いや、それはダメ

私の力は人間離れしてきてるんだから

伏黒くんとかにまだ見せたくない……)
私が望めば大概のことは叶う


だけど異常であることは気づいていた

まだ私は私でいたい


みんなに見せたらどんな目で見られるか


不安だった
伏黒恵
伏黒恵
どうした?
(なまえ)
あなた
他に扉あるかなって周り見てただけ

野薔薇ちゃん達どこいったんだろうね?
伏黒恵
伏黒恵
さっきのとこでは地下に通路があったから

俺たちが見逃していて

あいつらは地下に行ってるかもな
(なまえ)
あなた
早く見つけないとね
伏黒恵
伏黒恵
そうだな
奥に進むほど

過激な作品になって行った


器具で固定されていたり

よく分からない機械にもみくちゃにされていたり

見てはいけない知ってはいけない

理解が追いつかないほどのエロスに

くらくらしていた

(なまえ)
あなた
ふ、伏黒くんはこういうの平気なの?
そう言って伏黒くんを見ると

チラリと私をみて大丈夫だと言って別の場所を確認し始めた
(なまえ)
あなた
(伏黒くんはすごいなー

やっぱりアニメのメインキャラでもあるから

メンタル強いんだろうな)
伏黒恵
伏黒恵
(こんなもの見せられて

大丈夫じゃない

なんて言えるわけないだろ)
お互いの思いは交差していた
美少女の顔は美しさを保ちながら

熱を持った目で

美しい体を余すことなくさらけ出していた


あまりそういうえっちな本とかを見ていない私はつい興味本位でチラチラと見てしまう


同性としても心が疼くような作品だった


その作品は潤んだ茜色の瞳は何かを求めるように私を見上げ

美しい胸に自らの手を這わせて誘っているようだった
(なまえ)
あなた
え?なんで赤いっ


な、なに!?
瞳の色に違うことに気づきよく見ようと近づこうとした私は


後ろに飾られていた美少女達に手足を捕まえられていた
伏黒恵
伏黒恵
あなた!?

くっ!玉犬!

喰らえ!
少し離れたところにいた伏黒くんにも美少女達が捕らえようとしていたのが見えた

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