怖い怖い怖い怖い
化け物が襲ってくる
あの時と同じだ
夢と同じく森の中を走る
高専の制服はボロボロのパジャマとなり
裸足で走る
4本足で長い階段を駆け上がる
その頂上にはなぜか求め続けていた人がいるはず?
誰だっけ?
なぜか涙がでる
あの温もりは誰だっけ?
奇抜な頭の高い背が見える
頼れる先生…
そう叫ぶと振り向いた先生は
そう余裕の笑みで私を抱きとめる
涙が止まらない
ずっと走っていたから
胸も苦しい
心臓がバクバクしている
喘ぐように酸素をすう
五条先生の腕の中で
目に怯える私の背をとんとんと叩いてくれる
見上げると五条先生が
目隠しを半分あげておちゃめにいう
綺麗な目がウィンクする
ほっとする私を虎杖くんに託して先生は呪霊を祓いにいった
泣き言を言う私に
そうやってニカッと笑う虎杖くんに励まされた
心が少し余裕がもてた気がした
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!