玲於side
さっき俺が おいで って行ったら
泣きながら走ってきたあなた、
めっちゃ可愛かったな…
泣いてる姿でさえも 愛おしい
お墓参りを終え、車に戻ると
涼太くんが走ってきて
俺の隣を歩いていたあなたを抱きしめた
俺は 目で “ 聞くな ” と 訴えた
涼太くんは 背が高いから
背の低いあなた は
完全に涼太くんの腕の中に入っていた
でも言い方よ……
可愛すぎだろ
ふぅ と深呼吸をしながら 話すあなた。
どの瞬間を見ても 可愛いと感じるのは俺だけ…?
んなわけないよな
車内にて…
唇をとがらせながら あなたは言った
あ、そーだ…
いいこと思いついたっ!
俺も優しくしてんじゃん…
それが 俺なりに だとしてもさ?
くっそ…
龍友くんばっかりずるいんだよ、、っ…
俺の隣に座ってる涼太くんが小声で言ってくる
あ、さっき俺が 言おうとしたこと?
教えてやるよ
“ 俺が あなたの1番になってみせる ”
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。