謙杜『…っ』
あなた『…』
やっぱりキスには弱い長尾くん。
あなた『聞いて』
謙杜『…』
あなた『この写真』
そう言って私は写真を見せた。
見たくないのか目を逸らす。
あなた『ただ大西くんのまつ毛になにかついていて取ってあげてただけなの』
謙杜『…』
あなた『お願い、信じて』
私は長尾くんの首に手を回し、キスをした。
あなた『私には長尾くんだけなの』
謙杜『…誤解してごめん』
そう言って顔を背けるから
私は頬を触ってこっちに向かせた。
あなた『…っ!?』
すると急に長尾くんの顔が近づき、笑いかけた。
謙杜『こんな可愛い彼女泣かせるなんて彼氏失格やな』
あなた『ううん、長尾くんは私の最高の彼氏だから』
するとお互いに目を閉じ、優しく唇が合わさった。
ーENDー
新作ございますのでよかったら!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!