第106話

どうして……
6,838
2020/05/29 10:08
翌日  スタッフステーション  昼
緋山美帆子
緋山美帆子
あーぁ、今日ヘリ担なのに要請無いんだけど!
白石恵
白石恵
平和って事でいいと思うんだけどね(笑)
緋山美帆子
緋山美帆子
そうだけどさぁ〜
貴方
貴方
まぁ…どんまい(笑)
プルルルル プルルルル(ホットライン)
藍沢耕作
藍沢耕作
お望み通り要請が来たな。
緋山美帆子
緋山美帆子
(( ̄▽ ̄;;)ア、ハハハハ…
貴方
貴方
ホットライン「翔北救命センターです。」
消防
消防
ホットライン「葛城消防よりドクターヘリ要請。工事現場にて足場が落ち頭部打撲、裂傷もあります。」
貴方
貴方
ホットライン「出血どれくらいですか?」
消防
消防
ホットライン「200程かと。」
町田響子
町田響子
葛城方面視界良好。ヘリ飛べます。
貴方
貴方
ホットライン「出動します。」
緋山美帆子
緋山美帆子
頭部裂傷か……
藍沢耕作
藍沢耕作
余りにも酷かったら呼べ。
緋山美帆子
緋山美帆子
分かった。
現場
消防
消防
すいません、まだ現場の安全確認が終わってなくて……
緋山美帆子
緋山美帆子
え、じゃぁ接触出来ないってことですか?
消防
消防
はい……
名取颯馬
名取颯馬
取り敢えず待機ですね。
雪村双葉
雪村双葉
ですね……
緋山美帆子
緋山美帆子
無線「安全確認終わってないから確認まで待機になった。」
貴方
貴方
無線「了解。接触出来たら情報お願い。状況次第で藍沢送る。」
緋山美帆子
緋山美帆子
無線「分かった。」
この時は誰も想像しなかった。まさかあんな事になろうとは……







































ガラガラガラ       ドーン
名取颯馬
名取颯馬
ゲホッゲホッ…
雪村双葉
雪村双葉
いった……
消防
消防
大丈夫ですか!?
名取颯馬
名取颯馬
今なにが……?
消防
消防
足場が崩落したと思われます……
雪村双葉
雪村双葉
足場が崩落……?
名取颯馬
名取颯馬
……緋山先生は!?
雪村双葉
雪村双葉
え…もしかして…(崩落した足場の方を見る)
貴方
貴方
無線「今足場が崩落したんだって!?大丈夫?怪我は無い?!」
名取颯馬
名取颯馬
無線「名取、雪村は無事ですが緋山先生が……」
貴方
貴方
無線「緋山が巻き込まれたの……?」
名取颯馬
名取颯馬
無線「……はい。」
貴方
貴方
無線「……藍沢と藤川をそっちに送る。」
名取颯馬
名取颯馬
無線「はい……」
雪村双葉
雪村双葉
あ、あの、患者さんとは接触出来るんでしょうか……?
消防
消防
今回の足場崩落で傷病者の所までの道が塞がれました……
名取颯馬
名取颯馬
出血もあるんですよね……?
消防
消防
……接触は不可能かと。
雪村双葉
雪村双葉
そんな……
名取颯馬
名取颯馬
それなら緋山先生の救助を優先してください。
消防
消防
分かりました。
5分後……
藍沢耕作
藍沢耕作
名取!
名取颯馬
名取颯馬
藍沢先生……
藤川一男
藤川一男
緋山の救助、まだなのか……
雪村双葉
雪村双葉
今進めてるそうです……
名取颯馬
名取颯馬
患者さんの方は接触不可でもう諦めるしか……
藍沢耕作
藍沢耕作
……分かった。緋山の救助を待とう。
藤川一男
藤川一男
だな。
雪村双葉
雪村双葉
はい……
初療室
白石恵
白石恵
大丈夫なのかな……
貴方
貴方
……傷病者には接触不可。諦めるしか無いんだって。
白石恵
白石恵
緋山先生は……?
貴方
貴方
……分からない。なんて言ったって崩落だからどんな状況なのか把握出来ない。
冴島はるか
冴島はるか
……もし、ですよ?
白石恵
白石恵
うん……
冴島はるか
冴島はるか
もし、緋山先生が足場の下敷きになっていたら……
白石恵
白石恵
それは……
貴方
貴方
……今、心臓が止まってても可笑しくない。
冴島はるか
冴島はるか
そんな……
横峯あかり
横峯あかり
……緋山先生なら大丈夫です!
貴方
貴方
え……?
灰谷俊平
灰谷俊平
そ、そうですよ!あの緋山先生ですよ!
横峯あかり
横峯あかり
そう簡単に心停止とかしません!
白石恵
白石恵
……そうね。
冴島はるか
冴島はるか
……そうですね。
貴方
貴方
……そうだね。
横峯あかり
横峯あかり
そうですよ!だから今は情報を待ちましょう!色々想像しても悪い方に行くだけですよ!
灰谷俊平
灰谷俊平
そうですよ!
貴方
貴方
……ありがとう。
空井side
あんなに頼りなかったフェローがこんなにも逞しい……
成長したね。その分沢山迷惑掛けてきたよね。でももっと成長してよ。緋山にもその成長を見せてあげてね。
だから緋山、生きててよ。

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