くどくどと紅茶を啜りながら説教するオスマン。
大体お前は〜と新しい話に入ることがわかり、ゲッソリとする鬱先生。
こ、これは!!と目をキラキラとさせるオスマン。
鬱先生の手には何時間も並ばなければ買えないというスイーツ屋の可愛いらしい包装をされたクッキーが。
1口サイズのクッキーが仕切られた箱に入っている様子は化粧箱のようで、上品かつ、愛らしいデザインだった。
チョロチョロのチョロっすわwと内心嘲笑う鬱先生。
その表情に青筋を立てながらもクッキーを摘むと、ぱくっと口の中に入れる。
その違和感に顔を歪めた瞬間、聞いたことのあるようなボフン、という軽い音の後に煙が立ち込めた。
状況を理解できないオスマンは、その小さくなった体を見下ろして、ようやく自分が名探偵コ○ン化する薬を飲まされたのだと察する。
ガハハと笑う鬱先生は正に悪役のソレ、であった。
悪役鬱はさぞオスマンが悔しがるだろうとニンマリ企んでいたわけだが…
おぼつかない滑舌で、オスマンはニマニマと言う。
思惑とは違った言葉が発されたことにふぇ、と困惑する鬱先生。
じゃ、後はたのんだわ〜とチビオスマンが服を引きずりながら出ていった。
はっと我に返ったのは耳元からトントンの怒声が飛んできた時だった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。