肥満になるからって禁止されてたんだよね、と美味しそうにスイーツを頬張るオスマン。
その後ろにヌッ、と黒い影が
後ろから伸びてきた手に頬を挟まれたオスマン。
仕事をしていて気づかなかったがグルッぺンが幼児化してからかなりの時間が経ったようで、もう日は沈む用意をしていた。
またその反応か、とウンザリしながらケーキを食べるグルッぺン。
ワナワナと震える手をその金髪の上に乗せるひとらん。
え、なにこれちょー可愛いじゃん!!と興奮気味でワシャワシャする手をグルッぺンは嫌そうに避ける。
離れてしまった温もりに名残惜しそうにしている。
トントンがここまでの経緯を話すと不思議そうに聞く。
ああ、と納得した様子。
ひとらんが話している内容に明らかにビクつくグルッぺン。なにか心当たりがあるようだ。
その辺のことには鋭いオスマンはジッとグルッぺンを見つめる。
その圧に観念したのか白状し始める
ははは、と彼方遠くを見つめるグルッぺン。
と、トントンとオスマンが飛びかかろうとした瞬間、聞いたことのある音と共に白い煙が立ち込めた。
おお!!という地を這うようなバリトンボイス。
先程よりも背の高く、ガタイの良くなったグルッぺンが立っていた。
あ、となにか思うところがあるのか声を上げるトントン。
あ〜、と納得の声が食堂を満たした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。