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第15話

15Channel 赤い家(後編)
直哉くんと部屋を出ながら、
これからのことを考える。
あなた

(見たんだ、
ふたりの死のビジョンを。
だから、このまま私だけ
逃げるわけにはいかない)

階段を降りていると、
相田
相田
死ねええええっ
と、背後で声がした。

ドタバタと暴れ回る音と、
斧が物に当たる音がする。

気が気じゃなかった、
ふたりが殺されてしまうんじゃないかと。
あなた

直哉くん、ごめん。
ここからはひとりで行って

玄関までやってくると、
私は直哉くんを振り返る。
直哉
直哉
え……
あなた

私は、ふたりのところに
戻らなきゃ

直哉
直哉
なに言ってるんだよ。
戻るなら俺が……
あなた

さっきも言ったでしょう?
もし私が相田くんなら、
いくら正気じゃなかったとしても、
大事な人を傷つけたら立ち直れない

直哉
直哉
けど……っ
あなた

それじゃあ、
ちゃんと逃げてね

私は直哉くんが出ていくのを
見送ることなく、
ふたりのもとへ戻った。
逢沢 光希
逢沢 光希
優、危ねえ!
逢沢 優希
逢沢 優希
え──光!?
私の目に飛び込んできたのは、
優くんに振り上げられた斧。

光くんは優くんを庇うように、
覆い被さる。
あなた

(これは、ビジョンで見た……!)

あなた

ダメええええっ

私は無我夢中で走り、
持っていた包丁で
相田くんの太ももを刺す。

グサッと、硬い筋肉に刃が
めり込む感覚が気持ち悪い。

頬に血が飛び、
それでも体重をかけて包丁で突く。
相田
相田
ぐあああっ
足を押さえながら、
相田くんは後ろに倒れ込んだ。
あなた

ごめんなさいっ

相田くんが怯んだ隙に、
私はふたりの手を取る。
あなた

今のうちに!

悲しんでる暇なんてなかった。

私たちは急いで玄関まで走った。

すると──。
直哉
直哉
早くこっちに!
あなた

(直哉くん、
逃げてなかったんだ!)

直哉くんは扉を開けてくれている。

私たちはなんとか家の外まで出た。
直哉
直哉
警察と救急車は呼んでおいたから、
──あとは頼んだ
逢沢 優希
逢沢 優希
え……
息を整える間もなく振り返る。

直哉くんはなぜか家の中に残って、
ドアノブから手を離さずに
私たちに笑いかけていた。
逢沢 優希
逢沢 優希
なにしてんだ、
早く出てこいよ!
直哉
直哉
親友をほっておけないだろ
逢沢 優希
逢沢 優希
ふざけるなよ、
お前だけ置いて行けるわけないだろ!
優くんは珍しく声を荒げていた。 
直哉
直哉
ごめん、こんなことに巻き込んで
逢沢 優希
逢沢 優希
そんなことはどうでもいい!
直哉
直哉
パニックになったとき、
真っ先に頭に浮かんだのが
お前の顔でさ。
さすがクラスの人気者
逢沢 優希
逢沢 優希
こんなときに、
なに言ってるんだよ
直哉
直哉
こんなときだからだよ。
お前はクラスのリーダー
みたいな存在だろ。
そんで光希が裏番長
逢沢 光希
逢沢 光希
んだよ、それ……
直哉
直哉
はは、お前たちなら
この呪いをなんとかできる。
お前たちには、正気に戻してくれる
女の子もいるわけだし
直哉くんの視線が私に向いた。
直哉
直哉
俺はここに残って、
あいつを絶対に元に戻してみせる。
だからお前たちも、頑張れ
そう言って笑って、
直哉くんは静かに扉を閉めたのだった。