第92話

92話
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2020/07/26 05:04
車椅子に乗り、轟くんに押してもらう。

今日、轟くんの誕生日なのに、こんなことさせて、、

祝ってあげたいな。
櫂醨:ねぇねぇ、轟くん。

焦凍:なんだ?

櫂醨:帰ったらさ、ケーキ食べよう?轟くん、誕生日でしょ?

焦凍:別に、ケーキなんて、、

櫂醨:轟くん、ケーキ嫌い?

焦凍:っ、、、嫌いじゃねぇけど、、

櫂醨:じゃあ、食べようね。ケーキ食べるの何年ぶりかなぁ。田舎だとケーキ食べる機会なんてないからね。

焦凍:櫂の誕生日のときとかは?

櫂醨:、、、私、あの頃は自分の誕生日、嫌だった。死んじゃうカウントダウンみたいで。

焦凍:あっ、、、悪りぃ。

櫂醨:ううん、大丈夫!!しかも、これからは自分の誕生日、楽しみだよ。前世はギリギリ24歳で死んじゃったから、たくさん生きたいな。

焦凍:ふっ、、、そうだな。

櫂醨:轟くん、私の携帯、取ってくれる?

焦凍:ん?おぅ。

櫂醨:ありがと。『ケーキを注文する』

焦凍:何してんだ?

櫂醨:ケーキ注文したの。場所はここで病院だけど、後でお医者さんに言えば届けてくれるでしょ?あとね、ショートケーキだよ。焦凍だから!!

焦凍:っ、、そうか。

櫂醨:ヒーロー名もショートだし、名前も焦凍だし、髪の毛もショートケーキっぽいから、轟くんはきっとショートケーキ、好きになれるよ。あ、もしかしてもう好き?

焦凍:別に嫌いじゃねぇけど、、、って、俺の名前と容姿は関係ねぇだろ。

櫂醨:そうかもね。ニコッ

焦凍:(昔の櫂と比べたら少し大人っぽいけど、櫂の誕生日前にあった櫂と比べたらスッゲェ元気になってる、、やっぱ嬉しいんだな。)

櫂醨:そうだ、私ね。全然あの場所から出なかったの。だから、今度、前皆と言ったショッピングモール行きたいな。

焦凍:あぁ、連れてく。

櫂醨:そうだ、あと、轟くんオススメの蕎麦屋も教えて?

焦凍:勿論だ。

櫂醨:、、、ふふっ、今まで我慢して来たんだよ。だからね、行きたいところ、たくさんある。

焦凍:俺が、全部連れてってやる。

櫂醨:ありがと、、あ、でも、轟くんヒーロー活動で忙しいでしょ?女性ファンも多いし、よくテレビにも出てるし。

焦凍:なんで知ってんだ、、、

櫂醨:クラスの皆が出てるテレビは全部録画してるんだよ。やっぱり、私も寂しかったから。

焦凍:なんか、恥ずいな。

櫂醨:そ〜う?

焦凍:っ、、、おぉ。////

櫂醨:アハハッ、轟くん、反応が面白いね。高校生のときと、あんま変わってない。

焦凍:ムッ、、馬鹿にしてんのか?

櫂醨:してないよ、うん、してない。変わっていなくて、逆に嬉しい。

焦凍:ん、、、そうか。(俺の気持ち、マジでなんで忘れんだよ、、)

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