第81話

81話
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2020/07/22 10:28
文化祭は終わり、皆寮に戻り始めていた。

『櫂、一緒に帰んぞ。』

かっちゃんにそう言われたので、私は教室に忘れ物を取りに行って、昇降口で待ち合わせした。
櫂醨:あっ、あった。(良かった〜)

焦凍:、、、櫂。

櫂醨:ビクッ、、、な、なんだ、轟くんか〜、驚かさないで〜

焦凍:悪りぃ、、でも、俺、、櫂に言わなきゃいけねぇことがあるんだ。

櫂醨:どうしたの?

焦凍:、、、櫂っ、俺、櫂のこと、、好きなんだ。

櫂醨:、、、私も、轟くんのこと、大好きだよ??

焦凍:そういう好きじゃねぇ。恋愛的な、「好き」だ。

櫂醨:えっ、、、えぇ?!

焦凍:そ、そんなに驚くかよ、、1年のときから、櫂のこと好きだった。まぁ櫂は気づいてくんなかったけどな。

櫂醨:そ、そうだったんだ、、
轟くんの、予想外すぎる言葉に私は固まってしまった。

私は、「恋愛」を知らなかった。

いや、知ろうとしなかった。

もし知ってしまったら、自分が戦いの中で死んでしまったとき、

別れるのが辛くなるから。

もしかしたら、死ぬのを躊躇ってしまうかもしれないと思ったから。

轟くんにとって、私は今特別なんだ、、

でも、私は後数年で死んでしまうかもしれない。

そんな私を轟くんが好きだなんて、可哀想だよね。

私は、誰かを好きになって置いていきたくない。

置いてかれるのも嫌だと思う。
櫂醨:、、、ごめんね。

焦凍:っ、、(ダメ、、だったか?)

櫂醨:私ね、痣が出来ちゃったんだ。

焦凍:痣、、、?

櫂醨:うん。痣。

焦凍:痣って、、鬼舞辻と戦ってたとき櫂の頬にあった扇子の、、、?

櫂醨:見えてたんだ、、そうだよ。あの痣。

焦凍:っ、、俺は、痣なんて気にしねぇ!!

櫂醨:そういう問題じゃないの。

焦凍:じゃあ、、、

櫂醨:まぁ、痣、かっこ悪いし!轟くんの気持ち、嬉しいけど、、

焦凍:だから、痣なんて気にしねぇって、、、他に好きなやつ、いんのか?

櫂醨:いないよ〜、私、好きな人、作れないんだ。

焦凍:?(作れない?)

櫂醨:本当、ごめんね。、、、あ、そうだ。かっちゃん待ってるから、行くね。

焦凍:あ、おいっ、、
勝己:おせぇ、櫂。

櫂醨:ごめん、忘れ物、少し探してた。

勝己:マジおっせぇ。俺が待ってやってんだからもっと早く来いや。

櫂醨:ごめんって、かっちゃん。
ごめんね、轟くん。

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