第3話

3.出会い
802
2019/02/16 00:29
私がいつも降りる駅に着いた。


いつもはここでバイバイするんだけど、
今回は違う。


改札を出て、一緒に車に向かった。








キイチ
キイチ
あ、こっちこっち~

キイチさんが運転席の窓から
手を振って呼んできた。

あなた

あ、キイチさん!お久しぶりです〜


窓越しから話してて、
ちらっと後ろを見ると

確かに知らない人。


ノートパソコンを膝に置き、
なにやらカタカタしてる。



忙しそうな人……


キイチ
キイチ
まんず、助手席乗って。あなたちゃん、後ろで。カンタさん!寄ってあげてください〜

えええええ!!

隣ですか……



まんずは言われたまま助手席に座る。



私は恐る恐る車のドアを開けた。


カンタ
カンタ
あ、ごめんごめん。どーぞ?
カンタさん?は、
隣にズレて席をポンっとたたいた。


あなた

お、お邪魔しまーす…

カンタ
カンタ
緊張しなくていいよ。俺、カンタ。初めまして…だよね?

にかって笑って、
あたしの顔を覗いてきた。

あなた

あ、は、はい!あなたです!今日はすいません…送ってもらえるって…

カンタ
カンタ
いいって!近いんでしょ?まんず取っちゃってごめんね

カンタさんはそう言うと、
キイチさんに行先ちゃんと聞いてねって言い

またパソコンに集中し始めた。






その横顔が真剣で、
お仕事?なのかなんなのか分からないけど


その真剣さにただただ見とれていた。









これが、最初の出会いだった。


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